INTERVIEW

キックボクシングと遺伝子検査で社会を健康にしたい|今野顕彰

大学までは野球一筋。野球があるのが当たり前だった

昔からキックボクシングをやっていたというわけではなくて、元々は野球をやっていました。小学校2年生から大学の途中までやっていまして。ちょうど大学に入学するとき、大学の野球部強化方針もあって私が入部したタイミングで80人くらい入部しました。人数が多くても一年生のときから試合に出してもらえていたりもしたので、野球には自信がありましたね。でも当時私のポジションだったファーストだけでも12人いて、周りも野球ができる人ばかりだったので、その中にいたら「自分大したことないな」って思ってしまい自信なくなっちゃいまして…。

さらにそんな状況の時に、事故を起こしてしまったことから野球部の監督にも嫌われるようになって、野球からどんどん心が離れて行きましたね。そこからは学校にも行かなくなりサボってばかりの毎日を送っていました。でもそんな自分が嫌いでしたね。そもそもこれまで野球を続けていた理由というのも、小さい頃から当たり前のようにあったというのと、野球を頑張っている自分が好きで、それがモチベーションになって頑張れていました。でも、その当たり前がなくなってしまって、モチベーションに繋がる自分の姿も嫌いになっていったので、どんどん自分が嫌になっていきました。

小さいころからずっと続けてきた野球でしたが、野球そのものを始めたキッカケも、単に親や友達に注目してもらいたい、認められたい、という強い想いによるものであり、それをどこかで「野球が好き」と勝手に思い込んでいただけだと。小さい頃から意識せず当たり前にあった野球なので、離れたら何をすればいいのか本当にわからなくなりましたね。

 

初めて心の底から好きと思えたのがキックボクシング

キックボクシングに出会ったのは、大学3年生の冬くらいですね。友達から「俺、総合格闘技のプロになるよ!」って連絡が来ました。それで応援に行くことになって後楽園ホールに行き、衝撃を受けましたね。スポットライトを浴びてリングの上で戦っている友達の姿が本当に格好よくて「俺も絶対リングに立ちたい!!」って強く思いました。そのときはテレビでPRIDEやK-1を放送していたので格闘技全盛期だったこともあって格闘技の世界はなんとなく知っていました。でもテレビで見たのとは全然違って友達の試合を見たときは本当に感動しましたね。でも自分は身体が硬かったので、総合格闘技ではなくキックボクシングを選びました。

試合を見た次の日に即野球部を退部してキックボクシングを始めましたね。そこから生活が180°変わりました。野球から心が離れてからしばらくは最低な生活を送っていましたけど、悪い習慣を断ち切って学校にも真面目に通い、これまでのマイナスを補うように精一杯勉強してなんとか大学を卒業できました。

キックボクシングが初めてでしたね、心が動かされて本心から好きだと思えたのは。

キックボクシングを始めた時に1年でプロになるって決めていました。そして目標通り1年でプロになることができました。1年でプロになるって決めたのも頑張っている自分になりたかったですし、キックボクシングを通して何かを語れるようになりたかったので。どうせやるなら一個語れるようになりたい、だったらまずプロだろうって思いましたね。

 

安定志向なためプロの傍続ける会社員時代

大学を卒業しプロとしてデビューしまして、プロといってもキックボクシングで食べていけないのはわかっていたので、普通の人と同様に社会人としてもデビューしました。一番始めは試薬の営業をしていました。そのあとキックボクシングに集中したくて、練習を中心とした生活を送れる製造業に転職しましたね。その時はキックボクシングの練習を年間365日中340日くらいしていました。おかげでキックボクサーとしてのキャリアを積み重ねることができて製造業で勤務をしながらも、年間で日本ランキングに入ることができました。

製造業で会社員として働いていた4年間の後半で、今の奥さんと付き合うようになりました。そのことがきっかけで元々あった安定志向がそれによってさらに強くなりまして。製造業の時はキックボクシングに集中するために最低限の金額しか稼いでいませんでしたけど、安定しない仕事だったのでこのままではダメだと思い、安定する医療事務用品の営業に転職しました。奥さんのこともあったので余計に頑張りましたね。おかげでそこの会社では全社総合で目標達成率3位、営業主任を任されるまでになれました。

 

人生の選択を迫られた瞬間

実は、営業の仕事をやっていた時も製造業の仕事に就いた時も、キックボクシングをやっていたことは会社に一切報告していませんでした。そもそも入社面接でキックボクシングをやっていると話してしまうと入社できないので。プロキックボクサーという理由で何社か断られてきたので、隠すことにしていましたね。もちろん医療事務用品の営業をやっていた時も隠していたのですが、試合には数十試合も出ていました。それが元で怪我をして入院とかが頻繁にありまして。最初の方は適当な理由をつけてかわしていたましたけど、さすがに後半には上司にバレてしまいました。ただこの時は、たとえ上司にバレても営業ではキチンと成績を残せているし、キックボクシングでも結果を出せているのだから、自分ではどちらも疎かにせずに100%出来ている、という思いもあって、上司に認めてもらう自信はあったんです。

でも、上司には「そんなのありえねぇ、そんなの100%-100%じゃなくて50%-50%だ!」って言われてしまいまして、認めてもらえませんでした。それで上司にキックボクシングを辞めて営業を今後続けていくのか、それとも営業を辞めてキックボクシングを続けるのか、の選択を迫られました。

ものすごく悩みましたね。人生の中でどっちを諦めたら後悔するかを。営業の仕事は成績もあって、ものすごく安定して給料も良かったので。その時家も建てましたし。普通に仕事を続けていれば、それなりの良い暮らしができるという状況でした。

でも10年後、自分が40代になったときに今ぐらいの年収は頑張れば稼げるけど、今キックを辞めて、40代でチャンピオンを目指したときにできるかな?と思いまして。10年休んでしまったら、チャンピオンになれる自信はないと思いまいた。それで今辞めて後悔するのはキックボクシングの方だなと思いましたね。そのことを奥さんに相談したら「好きな方やっていいよ」って言われたので、会社を辞める決断ができました。

 

安定志向な人間が独立起業に踏み切れた理由

元々安定志向が強かっただけに、会社を辞めた後も大変でした。会社を辞める決断ができたとしても、やはり経済的な不安が消えるわけではないので…。背中を押してくれた奥さんを経済的に不幸にしたくなかったのと、不安もあったので会社を辞めても、契約社員としてしばらく働いていましたね。でも、半年くらいで会社都合により雇用契約を切られてしまって…。そしてこのままじゃダメだと思い、現状を変えるために今まで選ばなかったことを全部やろうと思いました。朝活に出るとか、お金を払って人の話を聞くとか、本を買って本の著者に会いに行くとか、かなり自己投資しましたね。それらの活動を通してコミュニティも作りました。そこで雑談の流れでキックボクシングの減量の話になることが多く、10kg程度の減量なら余裕だったので、それらのことを話していたら「今度教えてください!」や「キックボクシングやってみたい!」という人が周りに集まってきました。それで実際にやったら好評だったので、これらのことが積み重なって「これ仕事になるかも?」と思いました。

これまでキックボクシングでお金を稼げるなんて思ってもいなかったので、人に教えるなんていう価値観も全くありませんでした。でも実際に評判が評判を呼んで、今では個人向けにスタジオでレッスンをしたり、企業へ出張し健康情報を発信したりしています。

いろんな人にあって、いろんな話を聞いて…。やり方は色々あると思いますけど、人の話は聞くべきだなと思いました。安定志向だった私でも価値観が大きく変わったので、仕事や人生に対して迷いや不安がある方にはおすすめです。

 

個人から企業、そして社会全体を健康にしたい

ここ数年で世間の健康志向が高まって、スポーツジムの法人会員になる企業も増えていますが、それにより健康な社員が増えれば、仕事の生産性も上がるし、福利厚生で社員の健康を気遣っているという企業のブランディングにも繋がるので非常に良い取り組みだと思いますね。でも週に1回や2回社員に自主トレーニングさせるだけでは不十分だと思います。

健康を作るのには日々のトレーニングも大切ですが、なにより重要なのは自分自身の特性を知ることだと私は考えていまして。一般的に健康的な食事の順番として「汁物や野菜から食べる」といのは広く知られていますが、実は人によってお肉などのタンパク質から食べた方が健康になるという人もいるのですよ。これは遺伝子検査をすることによって分かることですが、自分にとっての特性がわかることによって、より結果を出しやすくなるんですよね。

私が行っている健康指導では、トレーニングや生活習慣指導の中に遺伝子検査を含めています。まず自分にとって何が適切なのかを知った上で適切なトレーニングや生活習慣の見直しを行うことによって、今まで痩せることができなかった人も痩せることができるようになるのですよ。

いままで大人前提でお話ししてきましたが、小さい子供にとっても遺伝子から特性を把握するというのは将来に大きく影響する大切なことです。できるだけ早い段階で遺伝子検査をすることによって、子供の得意、不得意やその他の特性を判断することができるので、お母さんやお父さんがそれらを把握していれば、将来に向けて伸ばすべきポイントがはっきりとわかります。

その子に合った練習・食事・行動を親が知って子供に提供することができれば、イチローや本田圭佑などに近づける可能性は高められると思いませんか?子供は5歳までに神経系が約80%出来上がると言われているので、5歳でほとんど大人と同じになってしまいます。なので、できるだけ早く遺伝子を分析し、早い段階でどれだけ多様性のある神経を作りだすかが、子供の将来にとって非常に重要になってくるのです。今は人間120歳まで生きられるようになってきているので、その子の約110年がかかっていると考えると、早いタイミングで知って、いち早くいろんなことをさせてあげることができれば将来的にいいことが増えますよね。

自分にとって正しい情報を知るだけでも、大人も子供も含め健康な人が増えるので、個人や企業が健康になることで医療費問題なども改善され社会自体も健康になるのではないかと考え、それに向かって進んでいきます。

今野顕彰

投稿者の記事一覧

プロキックボクサー。フィットネストレーナー。瞑想インストラクター(セルフエンライトメントテクニック)。BYA公認IN-Child Yogaインストラクター。新日本キックボクシング協会日本ミドル級一位。現役アスリートとして活躍しながらも、現在トレーナーやインストラクターとしても活躍している。フィジカルトレーニングを通して体の外面を鍛え、瞑想を通じて内面を整えるという、内外面から自分自身と向き合えるトレーニングを個人や企業に対して提供。

おすすめ記事

キックボクシングと遺伝子検査で社会を健康にしたい|今野顕彰

大学までは野球一筋。野球があるのが当たり前だった昔からキックボクシングをやっていたというわけではな…

おすすめ記事

  1. キックボクシングと遺伝子検査で社会を健康にしたい|今野顕彰
  2. ふるさと納税ワンストップ特例でトラブル?本当にあった話
  3. 同僚が嫌い!転職せず今の職場でできちゃう5つの対処法

カテゴリー

PAGE TOP