つみたてNISAの商品はどう選ぶ?失敗しない商品の選び方

つみたてNISAの対象商品は100本以上あることから、「結局どれを選ぶのがいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか?

「つみたてNISA(積立NISA)」とは、少額での長期運用、分散投資を目的としたNISAを指します。通常のNISAとは非課税期間や非課税投資額が大きく異なり積立NISAでは最長20年間非課税となり、また少額での長期運用を目的としているため年間40万円を新規投資額を上限としており20年間で最大800万円の投資が可能です。

今回は、そんなつみたてNISAの商品の選び方と利用上で注意すべき点、そしてつみたてNISAを利用する上で失敗しないためのリスク分散についてお伝えします。

これからつみたてNISAを始めたい、つみたてNISAの対象商品の選び方がわからないという方は、是非ご一読ください。

つみたてNISA対象商品はどう選べばいいのか

つみたてNISAで資産運用を始める際は、「どこの金融機関で口座を開設するのか」と「どの対象商品を選ぶか」の2つが、つみたてNISAを適切に始める上で重要なポイントとなってきます。以下では口座開設する金融機関の選び方と、口座をつかってどの対象商品を購入し運用するのがいいのかという2つの点から、つみたてNISAの選び方を解説していきます。

適切な金融機関の選び方

つみたてNISAを始めるには、つみたてNISA(積立NISA)を扱っている金融機関にて、専用の口座を開設する必要があります。つみたてNISA自体を取り扱っている金融機関自体は数多く存在するのですが、つみたてNISAはどこで口座開設しても同じというわけではなく、口座開設する金融機関によって条件が異なります。この条件(選び方)というのも一般のNISAとは異なりますので、以下を参考に上手な金融機関選びをしましょう。

取扱商品数が多い金融機関の方が後々有利

つみたてNISAは金融機関によって取扱商品の種類や数が異なります。当然、取扱商品数の多い方が自由に選べるため利用者にとって有利です。いくつかつみたてNISAを取り扱っている金融機関の例を見てみましょう。

  マネックス証券 SBI証券 三菱東京UFJ銀行 大和証券
インデックス型 109本 121本 9本 11本
アクティブ型 10本 11本 3本 1本
合計 119本 132本 12本 12本
詳細ページ マネックス証券取扱商品 SBI証券取扱商品 三菱UFJ取扱商品 大和証券取扱商品

[2018年2月11日時点調べ]

上表を見ていただいてもお分かりいただけるように、金融機関によって取扱商品数は全く異なります。傾向としては実店舗を設けて運営をしている金融機関よりも、無店舗で運営をしているオンライン証券(ネット証券)の方が、圧倒的に取扱商品数が多いです。上表中にあるマネックス証券やSBI証券は数ある金融機関の中でも取扱商品数が多く、他にも楽天証券松井証券などが多いのでおすすめです。

 

サービスの使いやすさも重要

すでに金融機関に口座を持っていて普段投資で使い慣れている金融機関があるのでしたら、これまでも金融機関でも問題はないかと思いますが、これから金融機関にて口座開設をされるのであれば、使い勝手の良さという視点からも判断してみてください。要は投資の場合、お金の移動がストレスなくスムーズにできるかどうか、という点が使い勝手の良さに繋がってくるのですが、つみたてNISAへ投じる資金をどのような方法で移動させるかという点がポイントとなってきます。

基本的には証券総合口座または銀行口座からの引き落としになるかと思うのですが、楽天証券など中にはクレジットカードの引き落としに対応しているところもあり、他では基本的に対応していなかったりと、金融機関によって使い勝手や機能に違いがありますので、自分にとっての使いやすさも前項の「取扱商品の種類」と併せて、金融機関を選ぶ際のチェックポイントとして確認してみてください。

 

補足:つみたてNISAはどこの金融機関で口座開設しても手数料は同じ

一般NISAでは金融機関によって株式の売買手数料が異なっていたため、一律無料の金融機関もあれば、有料で10万円以下の取引では120円、50万円以下であれば400円と基本的には手数料がかかる形となっていました。しかし、つみたてNISAの場合は、対象の投資信託の販売手数料はノーロード(無料)とすることが政令で定められているため、どの金融機関でつみたてNISAを初めても、投資信託の販売手数料に関しては変わりません。

しかし投資信託に必要な販売手数料以外の信託報酬などの金額は、投資信託の銘柄によって異なりますので、あらかじめ確認を忘れずに行いましょう。

 

適切な対象商品の選び方

前述しました通り、つみたてNISAの対象商品数は金融機関によって全く異なりますが、現存している対象の投資信託本数は130本以上にもなります。数が多いことで選択の自由度が高いというメリットはありますが、投資を始めたばかりの初心者にとっては、どの投資信託が良いのか迷うポイントだと思いますので、以下にて適切な対象商品を選ぶポイントを解説します。

リスクの許容範囲に当てはめて考える

すべての投資に共通して言えることですが、投資には必ずリスクというものが存在します。投資のリスクには大小あり、それは投資商品によって様々ありますが、投資先を選ぶ上で大切なのは、「投資によってかかってくるリスクをどこまで許容できるか?」という点であり、それは投資家のタイプや投資家の資産状況によって変わってきます。

資産にそこまで余裕がないのであれば、ローリスクな投資先に。その分リターンも低くなりますが、投資の中でも比較的安全で安心な運用が可能となります。

逆に資産が潤沢にあり、仮に失敗したとしてもそこまで大きな影響がないのであれば、大きなリスクを負って大きなリターンを得るのもいいでしょう。

何より大切なのは、目先の利益にとらわれず身の丈に合った投資をすることです。

リスク

/リターンレベル

説明
ローリスク

/ローリターン

投資先の価格変動によるリスクが少なく、投資の中でも安定的で堅実。リスクは少ないがリターンも少ない。
ミドルリスク

/ミドルリターン

リスクとリターンが中程度でありバランスが取れているもの。
ハイリスク

/ハイリターン

投資先の価格変動によるリスクが高く、投資の中でもギャンブル的な側面を持つ。ただし、リスクが高いぶんリターンも大きい。

 

明確に決まっていないなら”バランス型”を

つみたてNISAの対象商品はすべて投資信託です。そのため通常の投資信託を選ぶように、つみたてNISAの対象商品である投資信託も選ばなければなりません。

一般的な投資信託の投資先には、国内外の企業の株式や、債券、不動産などがあり、つみたてNISAでは、国内株式型、先進国株式型、新興国株式型、バランス型(複合資産型)などから選ぶこととなります。投資信託の銘柄ごとに投資先が異なります。それによってリスクが異なりますので注意が必要です。

また、リスクの許容範囲が不明確でそれなりにリターンも求めていて、どれで運用したらいいのかわからないと言うのであれば、ミドルリスク/ミドルリターンであある“バランス型”の投資信託を選ぶのが良いでしょう。

[バランス型投資信託の例]

ファンド名 委託会社 詳細URL
eMAXISバランス(4資産均等型) 三菱UFJ国際投信 ファンド詳細
世界経済インデックスファンド 三井住友トラスト・アセットマネジメント ファンド詳細
たわらノーロード バランス(8資産均等型) アセットマネジメントOne ファンド詳細
DCニッセイワールドセレクトファンド(標準型) ニッセイ・アセットマネジメント ファンド詳細
ダイワ・ライフ・バランス70 大和証券投資信託委託 ファンド詳細

 

運用中に必要な手数料も視野にいれる

先にも述べましたが、つみたてNISAの投資信託はノーロード(販売手数料無料)で販売することが政令で定められているため通常の投資信託購入時とは異なり、販売手数料はかかりません。しかし、販売手数料以外の信託報酬や、銘柄によっては信託財産留保額がかかってくるため、あらかじめの理解が必要です。

一般的な投資信託の傾向を見ると、信託報酬の年率が高ければ高いほど運用成績が良い傾向にありますが、つみたてNISAの場合は本来長期運用を目的としているので、必然的に運用期間中に支払う信託報酬を支払う期間が長くなりそれだけコストが増すことになるため、できる限り手数料が安い方が良いと言えるでしょう。

 

つみたてNISAの利用で注意することはあるのか

つみたてNISAは年間40万円までの投資で得た利益が非課税になるというメリットをはじめに、投資家にとって大変うれしいメリットがいくつか存在しますがいいことばかりというわけではありません。デメリットとまではいきませんが、開始後面倒なことにならないためにも、利用前に知っておくべき注意点というのがありますので、実際に始める前に以下を必ず確認しておいてください。

つみたてNISA利用上の注意点

つみたてNISAは金融機関によって異なる

前項での「つみたてNISA」の選び方で解説しましたので繰り替えしにはなりますが、つみたてNISAをどこの金融機関で口座開設するのかによって内容が少々異なります。つみたてNISAは一般NISAとは違い、どこの金融機関でも手数料は変わりませんが、取り扱いの商品種類と使い勝手が異なりますので、自分に合った金融機関で口座開設するようにしましょう。

 

投資枠の再利用は不可

一般NISAでも同じことが言えますが、つみたてNISAでも、これまで運用してきた投資信託を解約した後、投資枠を再利用しようとしても、投資枠の再利用はできません。つまり、ある投資信託をつみたてNISAで運用をしている中で、より良い商品が出てきた場合、これまでの投資額と合わせた投資額が40万円以内であれば利用可能ですが、これまでの投資信託と、希望の投資信託を預け替えるということはできませんので注意しましょう。

 

複利効果を狙っての分配金再投資は新規投資としてカウントされる

投資信託では定期的に“分配金”が支払われ、投資の仕方によってはその分配金を再投資し、投資金額を増して複利効果を得るというこが問題なくできるのですが、つみたてNISA口座で支払われた分配金を再投資することは、新規投資としてカウントされるため、上限である40万円という投資枠は消化されていきます。

 

つみたてNISAでもリスク分散は必ず行う

つみたてNISAは本来長期運用を目的としているため非課税枠である投資金額も年額40万円までと、他の投資運用商品と比較的リスクは低いですが、それでも投資である以上リスクがゼロというわけではありません。一つに集中して大切な資産を投じてしまうと、万が一相場が大暴落した際に全ての投資資金失ってしまう可能性があり、投資している金額によっては総資産のほとんどを失ってしまうという場合も考えられなくはないのです。

そもそも「投資信託は元本保証されている」と勘違いされている方も多いですが、決してそんなことはなく、投資信託では元本は保証されていません。無知な状態で行う投資よりも、ファンドマネージャーなど投資運用のプロが運用したほうが精度高く運用できることは間違いありませんが、それでも絶対はあり得ないのです。

そのことを十分に踏まえた上での投資を、つみたてNISAの対象商品であるからと言って決して油断はせず、リスクを実現する“分散投資”を徹底した上で投資を始めるよう心がけてください。

 

ライタープロフィール

EL-LAB編集部

金融、経営コンサル、人材紹介、WEBメディア業界出身者が集まり、キャリアチェンジ(起業マニュアル/転職マニュアル)、ワークライフ(仕事人生の悩み)、マネーライフ(お金と人生の悩み)というテーマを軸に、各々の専門分野に特化した有益で信頼性の高い情報を発信。