うつ病…仕事はどうすれば…。うつになった際の仕事への対処

「うつ病になったら仕事はどうすればいいのか…。」

ひと昔前まで「うつ病」という病名は、あまり知られていませんでしたが、今では10人に1人が経験者と言われるほど一般的となりました。しかし、病気が一般的になってきたとはいえ、実際にうつ病になった場合どうすればいいのかという対処情報は多いわけではありません。うつ病になる多くの原因が仕事ですが、うつ病になったら仕事はどうすればいいのでしょうか?今後の生活のことを考えるとスパッと辞めるわけにもいかず、かといって休職という選択も、後のポジション等を考えるとそう簡単に決断できるものではありません。

うつ病になった人は仕事をどうしているのでしょうか?

今回は、うつ病になった際の仕事の対処についてお伝えします。

うつ病になった人は仕事をどうしているのか

うつ病の原因は必ずしも仕事というわけではありませんが、うつ病発症の引き金として仕事が要因となっている例は多々あります。長時間労働や激しく変わる仕事の環境、職場での人間関係、過剰なプレッシャーなど仕事でのストレス要因を挙げだしたら多種多様できりがありません。ひと昔前までは社会全体のうつ病に対するイメージが非常に悪く「うつ病が発覚したら就職できない」や「うつ病に一度なってしまうとキャリアを築けない」などうつ病になってしまったことが表沙汰になると大きな社会的リスクを伴うことが多かったため、多くの方が仕事への対応に頭を悩ませました。

しかし、今では「うつ病=社会的リスク」という概念は大きく変化し、うつ病患者数も増えていることから休職扱いにしてくれ復帰枠を用意してくれる会社や、病院の科名も精神科という重々しい名前から少しでも通院しやすくするために心療内科に変更するところが増えるなど、少しづつではありますが、社会全体的に理解されるようになってきました。

そのため強いストレス・消えない不安・悩み・継続する倦怠感などを感じたら心療内科を受診する人も増えており、その流れでうつ病と診断されたら診断書を会社に提出ししばらく休職し休養を取るという方が増えています。

うつ病になったとしても、ストレスの要因と距離をとり時間をかければ基本的には回復に向かいます。回復したら職場復帰の方向に向かうのが一般的であり、それを望んでいる方が多いのも事実です。そのため、完全に回復したと言えなくても、ある程度回復したことが認められれば医師に職場復帰可の診断書を出してもらい復帰することが可能になります。復帰後再発しないようにするためにも職場の協力は必要ですが、復帰ししばらく仕事をして何も問題なければ、そのまま同じ職場に在職かもしくは、さらに回復し元気になれば転職という選択肢も出てきます。

 

うつ病から回復し仕事に復帰するためには

うつ病が回復したらそのまま仕事に復帰できるといえばそうなのですが、復帰するまでの一連は簡単ではありません。回復の程度、本人と医師の判断のバランス、復帰後の勤務先企業の対応など、再発率が非常に高いうつ病は回復後も油断できないのです。回復してもすぐ再発したら意味がないので、うつ病を再発させず仕事に復帰し継続するためにも以下条件を意識しましょう。

うつ病から仕事に復帰するための必要条件

うつ病を十分に回復させる

前述しましたようにうつ病の再発率は非常に高く、回復したと言われていても1年以内に40〜50%の確率で再発、一生のうちでは90%とも言われています。通常回復してから年月が経過するにつれ再発率が上がっていくのですが、回復程度が中途半端な状態でも再発率は上がるのです。回復程度が中途半端な状態で、なにも準備せず焦って職場に復帰してしまうと、うつ病になった要因が改善されていないことが多く、さらには中途半端な回復ゆえに再発率が高い状態で復帰することになるため、再びうつ病を発症してしまいまたすぐに休職となってしまうことも考えられます。そのため、完全に近い状態に回復するまでは焦らずゆっくりと療養しましょう。回復の程度は本人の意思のみでは判断できないため医師とコミュニケーションをとりならが把握・判断する必要があります。

 

会社の協力を得て職場環境の整備・改善をする

再発しないようにするためにも、ストレスの要因と考えられる職場環境の整備・改善が必要なため会社にも動いてもらわなければなりません。労働時間の短縮、業務量や難易度の軽減など本人への負担軽減措置、さらには業務以外のストレス要因排除または改善など会社が対応すべきことが非常に多くあるため職場の協力を得る必要があるのです。

しかし、職場環境の整備・改善は会社側にとって簡単なことではありません。業務量や難易度を下げた分の業務はどこに行くのか?ストレスの原因が職場の人間関係による場合はどうすればいいのか?どのようにして職場復帰を受け入れるのがいいのか?など企業側には大きな課題となります。企業規模が小さくなれば小さくなるほど対応方法の選択肢が減るため柔軟な対応が求められるのです。

 

会社-本人医師」による三者間での復帰タイミングを相談する

「うつ病の回復」と「職場環境の整備・改善」を踏まえた上で、会社と本人そして医師による三者間で適切な復帰タイミングをはかります。復帰タイミングをはかるポイントは、①本人が自覚している回復程度と仕事への意欲、②会社側の労働環境整備・改善、③本人の自覚・職場環境を踏まえた上で医学的見地からの判断です。

本人の自覚による回復程度のみでは適切な判断ができないため、①②③のポイントを押さえた判断による復帰が最も安心して復帰できます。適切なタイミングを導き出すためにも十分に相談しましょう。

 

うつ病を再発させず仕事を継続するためには

一度うつ病を経験すると、その辛さからうつ病になった本人が一番再発を望みません。再発率が高いといっても対策をとることによって再発率を下げることも可能なので、職場復帰時そして職場復帰後もうつ病を再発させないために以下の対策ポイントを抑えておきましょう。

うつ病を再発させないためのポイント

親しい同僚や友人に相談をして理解を得る

うつ病回復後、会社の協力を得られて仕事の負担が軽減したとしてもストレスがゼロになるということはありません。そのため、溜まるものは溜まるので発散する必要があります。一人で完全に発散することは難しいので親しい人にうつ病であることを説明し理解してもらい、相談をするなどサポートしてもらいましょう。ストレスの要因がなくならなくても、人に相談するという行為がストレス発散になるため再発防止には非常に有効です。親しい人であれば問題ありませんが、できればストレス要因を理解でき共感できる人の方が適しています。したがって仕事がストレスの要因であれば、職場の同僚や友達などに相談してみることをお勧めします。

 

食事・運動・睡眠など規則正しい生活を心がける

日々の生活は、人の精神状態に大きな影響を与えます。そのため、うつ病に対して悪影響を及ぼす生活習慣というのも存在するのです。食事であればアルコールやカフェインの摂取。鬱の症状を持っている人がアルコールを摂取すると、うつ症状を引き起こしやすく、翌日には重度のうつ症状が発現すると言われており、カフェインも摂取することにより自律神経のバランスを崩す原因となるため良しとされていません。

一方で、適度な運動は再発防止に有効とされています。激しい運動は返ってストレスの原因となってしまうため避けるべきですが、軽めのジョギングやウォーキング程度はストレスの発散につながり再発を防止します。

さらに、規則正しい起床・睡眠時間もうつ病再発防止には必須です。うつ病と不眠症には関係性があるといわれており多くのうつ病患者は同時に不眠症でも悩んでいます。生活リズムが崩れるとうつ症状の要因にもなるため、起床時間と睡眠時間を守りリズムを整えましょう。特に起床時間は重要です。朝の太陽光を浴びるのは体内時計を整え不眠症対策にもなるため遅く寝ても起床時間は守るように心掛けてください。

これらのように、食事・運動・睡眠はうつ病治療そして再発防止に重要なので習慣化し規則正しい生活を送りましょう。

 

適度な「適当」を心掛ける

うつ病の再発防止で最も大切なのは適度な適当です。そもそも、うつ病は真面目で勤勉そして頑張りすぎてしまう人がなりやすい病気なため、頑張りすぎないよう適度な適当を心がけ常に心に余裕を持つことが大切とされています。性格や状況によって難しい場合もありますが、あえて言うなれば頑張らないようにすることを頑張りましょう。いきなり性格を根本から変えるということは逆にストレスがかかり難しいですが、徐々に習慣化していくことによって適度な適当を身につけることもできますので、最初から無理と決めつけずに常に心に余裕をもてるよう意識しましょう。

 

うつ病は甘えではない

うつ病といえば甘えがどうこう言われますが、うつ病は決して甘えではありません。そもそも甘えに見える様子こそがうつ病の症状。真面目で勤勉な完璧主義の方は、周囲からの見られ方というよりも完璧にできない自分にイラ立ちストレスが蓄積しうつになってしまうのです。うつ病は再発を繰り返せば繰り返すほど再発率は上がるので、再発しないようにするためにも周りがなんと言おうが気にせず信頼できる周囲の親しい人間を頼り協力を得ましょう。そうすれば再発しない職場復帰も可能になります。

 

ライタープロフィール

EL-LAB編集部

金融、経営コンサル、人材紹介、WEBメディア業界出身者が集まり、キャリアチェンジ(起業マニュアル/転職マニュアル)、ワークライフ(仕事人生の悩み)、マネーライフ(お金と人生の悩み)というテーマを軸に、各々の専門分野に特化した有益で信頼性の高い情報を発信。