ベンチャー転職は失敗する!?注意すべき失敗例と成功法

ベンチャーへの転職は失敗しやすいってご存知ですか?

成長機会を求めて転職したけど…、自由な社風に憧れて転職したけど…など、近年ベンチャー企業に憧れて転職される方が増えつつありますが、実は転職で失敗しやすいという事実があります。具体的に、ベンチャー企業への転職は、どのようなパターンで失敗するのでしょうか?また、なぜ失敗してしまうのでしょうか?

今回は、ベンチャー企業への転職失敗例や、失敗する原因、失敗しないための転職成功法についてお伝えします。

ベンチャー企業に興味がある、ベンチャーへの転職を考えているという方はぜひご一読ください。

なぜベンチャー企業への転職は失敗するのか

ベンチャーへの転職失敗例

Case1. 給料が減ったのに仕事量が増えた…。

失敗者:K.Hさん (29歳)

以前は、業界大手の企業に勤めていましたが、ベンチャー企業に憧れがあり、迷いはありましたが思い切って転職しました。やりたい仕事ができるからと、以前よりも悪い条件での雇用でも納得し入社しましたが、実際に入社してみると忙しすぎて残業だらけです。給料が減ったのに仕事量が増え、最近では転職を後悔するようになってしまいました…。

これまで憧れてきたことにチャレンジする環境としてもベンチャー企業の環境は適していると言えますし、ベンチャー企業は自由で風通しが良いイメージから、大企業にはない魅力に溢れています。このような、楽しく自由な働き方、成長機会に魅力を感じ、ベンチャー企業に対して夢を実現できる成長の場と捉えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、魅力がある一方で現実は厳しく、ベンチャー企業はギリギリでの経営を強いられる傾向にあることから、転職者を好条件で迎えることができる企業は多くありません。そのためベンチャー企業への転職は転職前と比べると毎月の給料は減り、ボーナスはほとんどでないなど雇用条件の劣化が基本的で、さらに人員に余裕がないことから個人あたりの業務量は増大するのです。その辺の覚悟ができていれば問題はありませんが、中途半端な覚悟で挑んでしまうと「思っていたのと違った」や「業務量が増えたのに給料が下がった」などの不満や悩みが溜まり毎日が苦痛で転職が失敗したと感じてしまうのです。

 

Case2. 思っていた仕事ができない…。

失敗者:T.Nさん (32歳)

これまで我慢していたやりたかった仕事に挑戦しようと思い切ってベンチャーへ転職したはいいが、、、。やりたいくない仕事ばかり回され、やりたかった仕事が全然できません。。

ベンチャー企業の魅力の一つには「やりたい仕事で成長できる」というものがあります。これまでやってみたかったけどチャレンジできなかった…、さらに仕事を極めたい!など、ベンチャー企業にはその環境が整っているイメージが根付いているため、成長機会に憧れて転職をする方が多くいるのです。

しかし、ベンチャー企業は資金力が脆弱であることが多く、ギリギリの人員で企業活動を回しているため、人員不足から当然個人に業務が集中します。そのためやりたかった仕事以外の業務も多くこなさなければならないため、転職前にイメージしていた業務内容とは大きなギャップが生じるのです。そのギャップにより「思っていた仕事ができない」と思うようになり、途中で断念してしまうということがあるのです。

 

Case3. 転職前のイメージと違いすぎる…。

失敗者:H.Gさん (26歳)

ネットや雑誌で取り上げられて、すごく成功しているイメージがあったのですが、期待して転職をしたら裏側はめちゃくちゃでそんなに利益がでていないことがわかりました。仕事も忙しく話題となったのも一時なので、会社の将来が不安です。

ベンチャー企業が提供する独自性の高いサービスや、これまでの常識を覆すような社風がメディアに取り上げられ話題となった例が多々あります。そのため、大企業にはない魅力を感じ、思い切ってベンチャー企業に転職をされる方が多くいるのですが、実は話題となっても創業以来一度も黒字化していない企業などもあり、一時は良くても、その後の経営で資金繰りに困り潰れてしまうということもあるため、転職後にみた実情と理想とのギャップに驚き転職を後悔するということもあります。

 

ベンチャー企業への転職で失敗してしまう原因

ベンチャー企業への転職は主に求人広告・エージェントルートと知人・友人紹介ルートがあります。これら二つのパターンによって失敗する程度は変わりますが、主に以下3つの原因によって多くの方はベンチャー企業への転職に失敗するのです。特に知人・友人紹介ルートで転職を検討している方は要注意。紹介者が親しければ親しいほど信頼関係が裏目に出てしまうことがあるため、通常よりも以下原因に該当しやすくなってしまいますので、特にそれぞれの原因を確認しておきましょう。

情報収集不足

ベンチャー企業へ転職をする場合、何らかの憧れや魅力を感じて転職することが多いため、労働時間,業務内容,条件など転職する上で本来重要な情報収集をおろそかにする傾向があります。ベンチャー企業への転職は、企業が掲げるビジョンや社長の人柄に共感して転職する場合も少なくなく、だからこそ情報収集がおろそかになり、入社後に後悔するということが起こるのです。

 

交渉不足

ベンチャー企業への転職ルートは、知人・友人による紹介が非常に多いです。このようなルートで転職を検討してしまうと、紹介者との信頼関係が返って邪魔をして「紹介だから悪い条件にはならないだろう」「知り合いの紹介だからあまり面倒な交渉はやめておこう」と思うようになり、入社前に互いに詰めておくべき条件等の交渉がおろそかになる場合があります。ベンチャー企業への転職は資金力やそれに比例する一人あたりの労働量から、ほぼ確実に条件が悪くなるということが言えるので交渉不足はそのまま後悔に直結します。

 

理想と現実のギャップに対する覚悟不足

ベンチャー企業へ転職を検討する際、その企業規模から「組織内の風通しの良さ」や「融通の利く評価」、経営者に近い位置で仕事ができることから「ビジネスマンとしての成長」、「頑張った分だけのリターン」などの、一般的に言われている魅力に期待が膨らみベンチャー企業に対する理想が高くなりがちです。

しかし、入社前に抱いていた理想と入社後実際に働いた現実には、労働時間増加や業務内容、収入低下や福利厚生未整備などの要素により、大きなギャップが生まれ後悔につながり失敗したと感じてしまいます。

 

ベンチャーへの転職で失敗しないためには

ベンチャー企業への転職で失敗してしまう原因を抑えたら、次は転職に失敗しないためのポイントと、それを実現するための方法をチェックしましょう。以下ポイントと方法を理解し徹底して実行することができればベンチャー転職の失敗率は大幅に下がります。成功させるため、損をしないためにもしっかりと確認・理解し方法を実践し転職活動に臨みましょう。

ベンチャー転職で失敗しないための方法

キャリアビジョンを明確にする

転職で後悔・失敗しないためには、人生の道筋を立てる必要があります。そのために必要となるのがキャリアビジョンの明確化です。つまり、人生の道筋が立ったぶれない人生、転職で後悔・失敗しないためにも最終的にどのような仕事で、どのような働き方をしていたいかというゴールを定め明確にするというということです。ゴールが明確になれば、ゴールに到達するためにどのような方法で、どのような能力を身につける必要があるのか逆算することができるため、そのために転職をすることとなるため転職先に迷いがなくなり余計な時間を費やさなくてよくなります。

キャリアビジョンとは言わば将来の○○になりたいという理想のようなものです。まず初めに5年後のキャリアビジョンを設定します。5年後という年数には理由があり、5年より短ければビジョン実現に無理がかかり、長ければモチベーション維持の難易度が上がるばかりか、社会の環境が大きく変化している可能性があり丁度いいのが5年後と言えるからです。

そして、5年後のキャリアビジョンには理想を設定しましょう。理想という少し高めな設定がモチベーションに繋がり、努力を促します。簡単に実現できるものでは、余裕が出てしまい充実した5年間を過ごすことができなくなってしまうため、少し急がなければ間に合わない、努力し成長しなければ達成できない理想のキャリアビジョンを設定しましょう。

さらに、キャリアビションの設定は自己分析でもあります。そのため、5年後の理想達成を目指してこれから何を伸ばすのか、なにを諦めるのか、なにを諦めず伸ばしていきたいのかを明確にすることによって達成率は大きくアップします。いろいろなことを達成したい、完璧な人間になりたいという理想はありますが、時間も能力も労力も有限なので、できる限り絞って集中できる環境を整えることが必要です。

最後に、5年後のキャリアビジョンと、なにを伸ばすかが明確になったら、5年後のキャリアビジョンを達成するためのアクションプランを明確にしていきます。5年後に向けて何をどのタイミングで実行するのか書き出してみましょう。計画通りに物事が進むことは稀ですが、それでも指針があるのとないのとでは達成率に大きな差がでます。

ベンチャー企業に転職を検討しているのでしたら、後悔しないためにも転職前にキャリアビジョンと達成させるアクションプランを明確にすることをおすすめします。

 

情報収集を徹底する

前述しましたように、ベンチャー企業への転職で失敗する一因は情報収集量の不足です。転職ルートや転職前の理想の高さが邪魔をして情報収集がおろそかになってしまう傾向にあるため、特に意識をして転職先企業の情報収集や転職先の業界を研究しましょう。以下はベンチャー転職に失敗しないための情報収集ポイントですので、以下ポイント情報を特に徹底して調べてみましょう。

収集すべき情報は、主に①実働時間・残業時間,②他社員の平均勤続年数, ③社内制度, 等です。

一般的に、ベンチャー企業で企業規模が小さくなればなるほど実働時間や残業時間は増える傾向にあります。ベンチャーへの挑戦ということもあるため、転職先が残業ゼロのまっさらなホワイト企業である必要はありませんが、実働・残業時間には限度があり労働時間の長さによって仕事が嫌になってしまっても仕方がないので、極端に長すぎないか、実際に既存社員はどれくらいまで残って仕事をしているのか等を確認しましょう。

また、転職先のベンチャー企業が設立してそれなりの年数を経過しているのであれば、社員の平均勤続年数を把握しておきましょう。業界によっても勤続年数は異なるので明確な基準はありませんが、平均勤続年数が3年以下などそれ以上に極端に短い場合は注意が必要です。短いということは何らかの問題によって社員が定着しないともとれるので、事前に確認しておきましょう。

そして、ベンチャー企業へ転職する以上、自由な働き方や社内の風通しが良くなければ意味がありません。転職後に後悔しないためにも、自分の意見を言える、自由な働き方できるなど、自分がベンチャー企業に求めるものを実現できる社内制度があるか、またその社内制度を社員が気兼ねなく使えているかの情報を収集しておきましょう。

これらの情報は、転職サイトに掲載されている求人情報や、ネット上にある口コミサイト、FacebookやTwitterなどのSNS等で収集することが可能です。

 

転職前に双方納得できるまで交渉する

転職前の交渉不足も、転職失敗の一因でした。基本的にベンチャー企業への転職では雇用条件が悪くなります。しかし企業が提示する条件を鵜呑みにするだけでは労働者側が損をしてしまう可能性もあるため、お互いが納得できる条件で働けるよう、しっかりと条件や業務内容等は事前に交渉しておきましょう。

必ずしたい交渉事項は給与に関してです。転職前企業の規模が大きければ大きいほど転職後の雇用条件劣化は大きなものとなる可能性が大きくなります。失敗例でもご紹介しましたが、転職後にもっとも後悔しやすいのは雇用条件の中でも特に給与面なため、後悔しないためにも給与は必ず交渉しておきましょう。転職先企業の事業規模や利益率にも左右されますが、基本的には実力・能力によって給料がきまります。また基本的に企業は低めの条件を提示してくるので、強気に交渉することによって月々5万円程度の給与交渉はできたりしますので、最初から諦めずに給与交渉をしてみましょう。

 

強固な覚悟をもつ

キャリアビジョンを明確にするだけでもブレない道筋を立てることができるためある程度の覚悟はできますが、ベンチャー企業への転職はそれ以上に覚悟をしましょう。雇用条件の劣化や業務内容等への覚悟はもちろんですが、ほとんどのベンチャー企業は大企業と違い、いつ資金繰りが悪化し倒産するかわからないくらいギリギリの状態で経営していることがあります。

そのため、独立・起業と同等の覚悟とまでは言いませんが、それに近い覚悟が必要です。転職先のベンチャー企業には、これからの人生を投資として預けることになるため、途中で断念してしまうような中途半端な覚悟ではなく、ブレない強固な覚悟を作りましょう。

 

ブラックベンチャーに引っかからないためには

転職前と転職後のギャップに後悔を感じることが多いとうことがわかりましたが、そもそもこのような後悔をしないためにも、転職前にブラックベンチャーを見分けることは可能なのでしょか?以下ポイントは、ブラックベンチャーの特徴ですので、それら特徴を参考に転職前にできる限り回避しましょう。

ブラックベンチャーに共通する特徴

企業イメージを過剰によく見せようとする

入社前の面接や、それ以外のタイミングで企業イメージを過剰によく見せようとするベンチャー企業には注意が必要です。好イメージを過剰にアピールするベンチャーは、いわゆるベンチャー企業としての魅力や、企業によっては就業体制が整っていることを最大限にアピールしてきますが、どんなにアピールしてきてもベンチャー企業であることを忘れてはいけません。

ベンチャー企業では資金力が弱い、売り上げが不安定ということから一人あたりにのしかかってくる適正な業務量コントロールが非常に困難です。したがって「うちの会社は残業ないから」と言われても、実際は残業しなければ確実に間に合わない量の業務量があったします。入社前に過剰によく見せようとしてくるベンチャー企業では、入社前の情報から想像したイメージと入社後の現実に大きなギャップが生まれやすいため、企業イメージを過剰によく見せようとするには注意が必要です。

 

やりがいやビジョンを過度に推してくる

ビジョナリーカンパニーという言葉が広がり、大企業の中でビジョンを掲げる企業が増えていますが、最近ではほとんどのベンチャー企業もビジョンを掲げてスタートします。しかしそんな中でもやりがいやビジョンを過度に推してくるベンチャー企業には要注意。ビジョンには共感を呼び協力者が集まり、関係を強固なものにするという効果がありますが、過度に推してくる企業はその効果を狙ってビジョンを掲げています。さらにビジョンとやりがいが先行し入社理由になってしまうと不利な労働条件下で働くことになってしまうため労働者が損を被ることになり後悔します。

 

成長機会を過度に推してくる

ベンチャー企業の魅力でもある成長機会ですが、それを過度に推してくる企業も注意が必要です。ベンチャー企業では人が少ないため一人あたりの役割が多くメイン業務以外にも多くの業務を割り当てられます。すると、入社前に集中してやれると思っていた業務が実際はそこまで集中してできなかったりもするため、現実は期待ほど成長できません。入社前に成長機会をアピールされ期待してしまうと、入社後の現実に大きなギャップを感じることとなるため、成長機会を過度に推してくるベンチャー企業には要注意です。

 

常に求人募集をしている

求人サイトなどで一年中求人広告をだして募集している場合は注意が必要です。求人募集を常にしているということは社員の定着率が悪いと予想できます。定着率が悪いということは何らかの理由で社員が嫌になって辞めてしまうということが想像できますので、ブラック企業の可能性を疑うことができるのです。ベンチャー企業では人を余分に増やせないということから、一人あたりの業務量が過剰になりやすい傾向にあるためただでさえブラック化しやすいので、通常の転職よりも余計に気をつけてブラック企業でないかを見分ける必要があります。

 

ベンチャー転職の成功は十二分な情報収集と交渉がポイント

大きなリスクと魅力的なリターンを兼ね備えているベンチャー企業への転職は、一般的な投資となんら変わりはありません。投資の基本は、徹底した情報収集。さらに投資を成功させるためには徹底して集めた情報から得られる投資対象の真偽を見極めることが重要です。

これはベンチャー企業への転職にも同じことが言え転職を成功させるには、将来伸びるであろう、または自分という人的リソースを提供することによってより成長できるであろう転職(投資)対象への懸念を上回る覚悟に至る情報収集と、生活をおろそかにしないためのリスクヘッジとなる交渉です。

これら十二分な情報収集と交渉がベンチャー転職成功の鍵となりますので、転職を決定する前に必ず、本記事で解説しました失敗しないポイントと実現するための方法を実践してみてください。

 

ライタープロフィール

EL-LAB編集部

金融、経営コンサル、人材紹介、WEBメディア業界出身者が集まり、キャリアチェンジ(起業マニュアル/転職マニュアル)、ワークライフ(仕事人生の悩み)、マネーライフ(お金と人生の悩み)というテーマを軸に、各々の専門分野に特化した有益で信頼性の高い情報を発信。