50代でも転職できる?転職が成功する50代のための転職術

「50代の転職って成功するの?年齢的に色々心配が…。」

転職は年齢が上がるほど厳しくなるといわれていることから、50代ともなると相当厳しそうですよね?しかし、転職は諦めたくないものです。どうすれば50代でも転職を成功さえることができるのでしょうか?

今回は、50代転職の現状から、企業が50代に求める能力、転職を成功させるポイント手順についてお伝えします。

50代で転職をお考えの方は是非本記事をご一読ください。

なぜ50代の転職は厳しいと言われているのか

年齢が上がれば上がるほど厳しくなっていくと言われる転職ですが、50代の転職はどれくらい厳しいのでしょうか。厚生労働省が実施した『平成27年雇用動向調査』の結果では50代の入職・離職はとも7%前後ということがわかっています。

[上グラフは『平成27年雇用動向調査』のデータを元にエルラボが作成]

このことから50代で転職を行っているのは7%前後であることがわかりますが、ここからさらに転職成功者という条件で対象を絞るとなれば割合はさらに少なくなるでしょう。

50代は20代や30代と比べても社会経験や業界知識・実績が豊富であることが予測でき企業にとっても即戦力になるような気もしますが、なぜ50代の転職は厳しいと言われる、また厳しいというイメージが根付いているのでしょうか。

50代転職が厳しいと言われる理由

一部では企業の50代ニーズが高まっているという話も出ていますが、現状はまだまだ厳しいことに変わりはありません。50代は年収額で言えばピークの年代になるため、その報酬を支払う企業にとって人件費が高額になることもあり維持に莫大なコストがかかります。そのためかなり優秀な人材もしくは企業にとって必要な人材でなければ余計な存在として見られるのです。

実際に、数年前より大手企業を中心に行われている大規模リストラ、退職金を上乗せしてでも退職を促す早期退職など、40代後半から50代はコスト削減の対象となりやすいのが現実です。したがって離職すること自体は企業にとって都合のいいことかもしれませんが、新しく採用する側の企業にとっては非常にリスクが大きいといえます。

さらに50代転職の場合、採用担当者の方が年下ということもあるため企業側から見て「扱いづらい」という印象を持たれやすいです。他にも50代では社会経験や業界知識・実績が豊富ゆえに仕事の手法が自分の中で確立されており、新しい会社のやり方に順応できず「合わない」と思われる傾向にあるため扱いづらさだけでなく将来性の無さが企業から懸念されてしまいます。

これらが50代の転職が厳しいと言われる主な理由です。

 

どのような50代なら企業は求めるのか

50代の転職者には「人件費」や「扱いづらさ」「将来性の無さ」などの厳しい理由がありましたが、50代のビジネスマンが企業からまったく求められていないというわけでもありません。「人件費」「扱いづらさ」「将来性の無さ」というリスクがあったとしても採用するメリットを企業に感じさせることができれば転職は成功するのです。

それでは、企業が50代に求めるものとはなんなのでしょうか。

企業が50代転職者に求める2つの能力

他よりも特化した専門知識・スキル

企業がコストをかけるのはどのような場合であれ、コスト以上のメリット(利益)が返ってくるときのみです。そのため50代の転職者にはコストをかけてでも企業が手に入れたいと思うような専門知識やスキルが求められます。現在の日本社会は能力主義と一括しても過言ではないくらい能力を重視するため、磨かれた専門知識やスキルは年齢関係なく絶対的な価値となるのです。そのため能力を身につけておき実績が伴っていれば、自ら転職活動をしなくても企業側から好条件でのオファーがくるということもあるので特化した専門知識やスキルは50代の転職を非常に有利なものにすると言えます。

 

組織を強化するマネジメント力

企業が50代転職者に求めるものは専門知識やスキルだけではありません。企業の組織力を高め若い世代を育成し将来に繋げるマネジメント力も求められます。FinTechやAIが急速に進化する中その流れに伴い業務量削減や人員削減を発表する企業も出てきていますが、これからの時代も企業に人がまったくいなくなるということはありません。人間一人でできる事というのは限られており企業としてそれなりの利益を出し運営し続けるには組織の力は絶対に必要なのです。

組織の力が必要ということは組織をまとめる人間も必要で、まとめる人間は若年層というよりも年配層の方が向いているため40代や50代に需要が生まれます。組織が整っている企業よりも組織が整っていない企業の方が圧倒的に多いため、組織を整え強化するマネジメント力を備えていれば、年齢に関係なく求められることは間違いありません。

 

 50代転職ではどのような点を覚悟すべきか

同じ50代でも人によって異なりますが転職活動期間や成功率は大きく変わります。そのため短期間で転職を成功させる人もいますが、逆にいつまでも転職できない、転職が完了しても成功と言えないなど様々な声を聞きますが、やはり厳しいと言われるだけあって20代や30代と比較するとネガティブな声が多く覚悟するべき事も必然的に多くなるのが現実です。それでは具体的に50代の転職であらかじめ覚悟しなければいけないポイントとは何なのでしょうか。

成功につながる50代転職で覚悟すべきポイント

50代の転職は転職活動期間が長期化しやすい

通常、転職活動を開始し完了するまでの期間は2~3ヶ月程度と言われていますが、50代の場合は1年以上かかることを覚悟する必要があります。20代や30代の場合は受け付けている企業数が多くマッチング率が高いため転職活動期間は比較的短く済みますが、50代など年齢を重ねれば重ねるほど受付企業数は少なくなり、転職者と企業が互いに求める条件が高くなるため50代ともなるとマッチング率が極端に下がります。そのため運がよければ2~3ヶ月で完了することもありますがこのような場合は極めて稀。相当運がいいのか実力があるのかどちらかでしょうからあまり期待しないでおきましょう。したがって50代の転職は1年以上かかるものだとあらかじめ覚悟しておきましょう。

 

50代の転職は年収がダウンしやすい

「50代転職が厳しいと言われる理由」でも軽く触れましたが50代の年収額はピークであり、50代の転職で転職前と同じ報酬を約束してもらえる、または転職前以上の報酬で雇用契約を結べるというのは非常に稀なことです。これは雇用条件にもより、元々年収200万円だった人が転職後年収400万円程度への年収アップを目指すといった場合は、それほどハードルは高くないかもしれませんが、年収1,000万円を1,000万円のまま維持、もしくは1,000万円以上にする、という希望を実現するには極めて困難です。条件を気にしすぎるとなかなか転職を完了することができないため、ある程度の年収ダウンはあらかじめ想定し年金受給までのつなぎ程度のつもりで転職を覚悟する必要があります。

ただし、企業が求める能力を有していればその限りではなく、逆に年収が上がることもあります。転職者優位な転職なのか、または企業優位な転職なのかによっても条件交渉の結果は変わってきますので交渉による条件向上の努力はしつつも、下がることもあるという覚悟はしておきましょう。

 

転職先企業との相性が合わないことも

どのようなルートで転職をしたかにもよって異なりますが、50代の転職者をみているとこれまでの仕事のやり方がしっかり定着しているため、前職と仕事のやり方が異なると「やり方が合わない」など相性が合わないと感じ転職失敗と思い込んでしまうことが多いようです。

転職先企業にまったく非がなくても、そのように感じてしまい悪い印象を抱く方が多いので、あらかじめ仕事の手法や環境・雰囲気などが変わる前提で転職するようにしましょう。

 

50代の転職を成功させるには

前述しましたように基本的に50代の転職はとにかく時間がかかります。そのため転職を成功させるために仕事を一旦辞めるというのは非常にリスキーです。したがって、転職を成功させるという目標を掲げるのは当然ですが、目標を達成する手段も限られるため仕事と転職を両立させながら活動する必要があります。

仕事を続けながらの転職活動は頭で思っているよりも難しく、想定していたよりも困難が多いため何かと体力・精神力が必要です。仕事と転職活動を両立させ転職を成功させるためにも、あらかじめ転職計画をきちんと立て安心な転職活動に臨みましょう。

50代転職を成功させる転職手順

Step1. 転職活動前準備

仕事をしながらの転職活動は時間が限られているため転職活動を開始する前に無駄な時間をできるだけそぎ落とし、成功率を上げるためにも転職活動前準備を入念に行うことをおすすめします。長期間の転職活動はモチベーションを維持しづらいため、ダラダラと過ごしてしまい活動期間だけが無駄に長くなり最終的に妥協し転職に失敗するということが起こりがちです。そんな悲惨なことにならないためにもいきなり企業に応募するのではなく転職活動前準備として、自己分析や転職の目的、活動の計画等を明確にしましょう。具体的な転職活動前準備は以下のとおりです。

①自己分析による転職市場価値の把握

自己分析は新卒者が就活の一貫として行うイメージが強いですが、50代転職の場合は目的が異なり自分の市場価値の把握を最大の目的とし自己分析を行います。転職市場において個人の価値は変化し続けているため正確な転職市場価値を把握することは、転職成功へ繋げるために非常に重要なのです。意外と自分を理解していない方が多いので、求人の応募条件・資格に当てはめたり、転職エージェントによる客観的な評価をもとに把握して、自分自身の転職市場価値を確認してみましょう。

②転職目的を明確にすることによる行動の一貫化

転職目的の明確化は転職活動のブレを防ぎ、妥協しない納得できる転職を実現します。転職を視野に入れている時点で、転職の目的はなんとなく決まっているかもしれませんが、なんとなくではあまり意味をなさないので理由を客観的に理解できるくらい明確にしておきましょう。転職先の情報収集にも役立ちますので少しでもあいまいな部分はなくしておくことをおすすめします。

③転職計画を建てることによる妥協しない転職の実現

自己分析や転職目的が明確になったら、転職活動をどのように行うかという転職活動開始から完了までのスケジュール計画を立てましょう。転職計画は転職目的以上にブレない転職活動を実現してくれます。短期間で目的の企業に転職完了することができればいいですが、50代の転職ではうまくいかないことがほとんどです。50代の転職は長引くことがほとんどで長引けば長引くほど妥協した転職になってしまいます。そうなってしまっては本末転倒。覚悟を決めて転職する意味がなくなりますので満足のいく転職を実現させるためにも転職のスケジュール計画を立てましょう。

企業の情報収集

自己分析・転職目的・転職計画が明確になり完成したら、いよいよ転職先候補企業の情報収集です。転職の目的や、希望の収入・条件に該当する転職先の情報をあらゆるルートから収集しましょう。情報収集を行う際に多くの方は大手求人転職サイトを利用しますが、情報収集ルートはそれだけではありません。転職エージェントからの情報収集や友人・知人などからの情報取得も非常に有効です。

友人・知人紹介での転職は若い年代の場合は転職しても辞める可能性が十分に考えられるため、退職の際に面倒なことになることが多くあまりおすすめしませんが、50代の転職では年齢的にも退職時の心配はいらずなおかつ融通がききやすいという傾向にあるため転職サイトやエージェント以外からも情報を収集してみましょう。

 

Step2. 応募・必要書類作成

情報収集ができ転職希望先の候補が決まったら転職先ごとに必要書類を作成し実際に応募をします。この時一社ずつ応募する方が多いのですが、別に一社ずつ行う必要は全くなく、転職活動の効率アップのためにも短期間で転職を完了させることができる複数応募という形をとるといいでしょう。

複数応募の注意点はどの企業にも同じ書類を提出しないことです。応募の手間を省きたいがために全ての企業に当たり障りのない同じ内容の書類を送る方が多いのですがこの行為は成功率を下げることになります。企業の業界や職種によって採用のポイント等が異なりますので面倒ではありますが、必要書類は一社一社に併せたものを丁寧に作成し提出しましょう。

 

 Step3. 面接

企業への応募が完了し書類審査を通過できれば次は面接です。面接では、自己紹介と経歴説明→転職理由と志望動機説明→入社後の働き方→条件説明もしくは交渉→質疑応答という流れが一般的になります。これまでの情報収集や応募条件、面接会話のなかで転職先企業が何を求めているのかを見極め意図が一致するようでしたら最大限のアピールをしましょう。

面接となると緊張しかしこまってしまい決まり切ったことしか話せなくなる人がいますが、決まり切った応答では他に応募している人間との差がわかりません。転職での面接はお互いの意見・認識を擦り寄せる場でもあるので失礼にならない程度に自分を出し柔軟に対応しましょう。

 

Step4. 内定・引継ぎ・退職

面接を経て無事に内定を獲得することができれば内定先企業と連絡を取り転職するか否かの意思を伝えます。その流れで入社日を決めてしまい入社日が決まった後退職日を決定します。退職日が決まれば転職前職場の人間に退職を報告し引継ぎをきちんと済ませ迷惑をかけないよう円満退社を目指しましょう。

 

計画的な転職活動が成功につながる

以上が50代の転職が厳しいと言われる理由、そして企業が求めているもの、転職成功の手順です。50代の転職は20代や30代の転職とは全く異なりますのでどこまで耐えられるかが勝負になってきます。したがってあらかじめの覚悟と妥協しないための計画が非常に重要なポイントとなり成功につながる鍵となりますので、準備を怠らないように気をつけましょう。これらを意識して実行できれば50代でも転職成功は十分に可能になります。焦らず時間をかけての計画的な転職活動を心掛けてください。

 

ライタープロフィール

EL-LAB編集部

金融、経営コンサル、人材紹介、WEBメディア業界出身者が集まり、キャリアチェンジ(起業マニュアル/転職マニュアル)、ワークライフ(仕事人生の悩み)、マネーライフ(お金と人生の悩み)というテーマを軸に、各々の専門分野に特化した有益で信頼性の高い情報を発信。