円満退職ができない?困難な状況でも円満退職ができる方法

「円満退職ができない!気持ち良く退職したいのに…。」

退職の理由はどであれ、退職するからにはトラブルなく気持ち良く見送られたいですよね?しかし現実は円満退職が困難という状況も少なくありません。状況が困難な場合は、円満退職を諦めるしかないのでしょうか?

今回は、円満退職の重要性から困難な状況でも円満退職ができる方法についてお伝えします。

これから退職もしくは転職をお考えの方で円満退職が難しそうな方は、ぜひご一読ください。

円満退職ができない?円満退職をしたほうがいい理由とは

なんらかの理由で退職や転職をする際、気持ちよく会社を去るためにも、お互い納得・理解の上、円滑に引き継ぎを済ませ、笑顔で円満退職したいものですが、退職理由が職場での人間関係による場合、または企業側がブラックであった場合等は非常に円満退職しづらいものです。職場の雰囲気や上司の人柄によっては、たとえこれまで問題なく仕事をしていたとしても、退職を切り出したことにより空気が悪くなり円満退職どころではなくなるということもあります。

株式会社マイナビが運営する『マイナビウーマン』が行った「前社の退職は円満退社できましたか?」というアンケートでは以下のような結果がでました。

[上グラフはマイナビウーマンのアンケート結果を元にエルラボが作成]

調査人数113人中23%の方が円満退職できなかったと回答し、円満退職できなかった理由には「上司や職場の人間関係が悪い」などの理由や、「嫌味を言われなかなか辞めさせてもらえなかった」、「会社に残って欲しいと粘られ無理に辞める形になった」など様々ですが、これらのように退職時の雰囲気が悪いと円満退職を諦めてしまったり、辞める会社にどう思われようが関係無いと思ってしまいがちです。

しかし、社会的には円満退職をしなければいけない風潮もあり、最後に会社に悪く思われるのには後ろめたい気持ちが付きまといます。そもそもなぜ円満退職しなければいけないのでしょうか。

メリットから考える円満退職の重要性

転職先から転職前の会社に連絡された際、不利益な情報を流されにくくなる

転職先企業によっては、転職者の情報を本人以外から得るために、転職前に勤めていた会社に連絡し情報を取得することもあります。その際に円満退職であれば転職者にとって不利益な情報を流される恐れは少なくなりますが、退職時の印象を悪くしてしまうと、悪い情報を流されてしまう可能性が大きくなり転職に不利になる可能性もでてきます。

転職したての研修期間に確認をされ悪い情報を流されたことが発端で、研修期間で新しい会社を去るということも現実にあるほどです。これまで真面目に働いてきたにもかかわらず、最後の印象だけで、転職前企業からだけでなく転職先からもマイナス評価を受けてしまうのは非常に悔しいことなので、好印象となる円満退職は非常に重要と言えるでしょう。

 

円満退職によりその後のパフォーマンスが向上する

円満退職をすることは精神的にも非常にプラスなことなので、転職後のパフォーマンス向上に繋がります。

逆に退職時に色々とこじれてしまい後味の悪い退職になってしまうと、転職し新しい環境になってもしばらく引きずることになるため仕事に集中できない原因となります。パフォーマンスが低下するということは、転職先企業からの評価も下がるということ。そうなってしまっては本来得られるはずの評価を得ることができずに損をすることになってしまいますので、そうならないためにも元の職場から応援されるような、心の底から「頑張ろう!」と思える円満退職を目指すことは大切と言えます。

 

過去に関わってきた会社と将来協力できる可能性がある

転職先の業界や職種によっては、転職前の会社と協力関係を結ぶことも可能になります。例えば、転職先企業の商品やサービスが、転職前企業の課題を解決することができるものであれば、話を持ちかけやすくもなりますし、勤めていた経験から最善の提案ができるといったこともあるのです。また転職後だけでなく、仮に起業・独立した際に重要なクライアントになる可能性も十分にあり得ます。

退職時の印象が悪ければ、これらの可能性はゼロに等しく話を取り合ってくれることもなくなります。将来何があるかわからないからこそ、円満退職をすることで可能性を残しておくことができるのです。

 

円満退職ができない?現実的に円満退職が困難な状況とは

円満退職には前項のような様々なメリットがあることがわかりましたが、掲載のアンケート結果のように、上司や同僚との人間関係、勤務先の対応によっては円満退職したくても困難な場合があります。このような状況では、円満退職を諦めるしかないのでしょうか?状況別に見て行きましょう。

円満退職が困難な状況別の退職法

職場での人間関係が悪い場合は正しい退職手順を

職場での人間関係が悪い場合、退職に向けて人間関係を修復するということは不可能ではないですが、状況によっては現実的でありません。このような場合は、形だけでも円満退職を目指すのが望ましい退職の形になります。

本来、円満退職をする上で退職者側と企業側双方の納得・理解は欠かせませんが、人間関係が悪い状況だと本心では互いを良く思えないことがほとんどです。互いの相性もあるため、これは仕方ありませんが、だからといって「引き継ぎをきちんと行わない」や「余裕を持たず直ぐに転職をする」など中途半端で、会社に迷惑がかかるようなことは行わず、社会人としてやることはきっちり行い形だけでも転職前会社に迷惑をかけないよう退職をすることが重要です。

形だけでも筋の通った退職をすることにより、最後の印象が悪くなることはありません。

 

職場で強く引き止められそうな場合は早めの対応を

退職や転職を決めているにもかかわらず、辞めることに対して今までのことを恩着せがましく言い辞めづらい雰囲気を演出したり、人が足りない等の理由で退職を拒否してくるなど職場からの強引な引き止めは非常に面倒臭いものです。このような場合、退職を先延ばしにされ、いつまでたっても辞めることができないため、退職・転職者側も強引に辞めようとしてしまいがちですが、それでは今までどんなに真面目に仕事に取り組んできたとしても、最後の印象が悪くなり全てが台無しになってしまいます。

今の職場が、強く引き止めてきそうな雰囲気なら、以下の点に気をつけて退職を伝えることにより、引き止められにくくすることが可能になり、さらには円満退職しやすくなるでしょう。

期間に余裕をもって退職を伝える

円満退職に余裕は必須です。いくら就業規則に「退職願」や「退職届」を出すタイミングが「退職日の1ヶ月以上前」と記載されており違反していないとしても、急に「来月退職します」と言われれば会社側からすると非常に迷惑です。社員の退職は、その社員がただいなくなるだけでは済まず、退職者が行っていた仕事の引き継ぎ、新たな社員の補填など会社にとってやることは多く、十分な準備のためにも余裕をもって伝えることは非常に大切なのです。したがって退職日まで十分な準備が整えられるよう期間に余裕をもって退職を伝えましょう。

繁忙期以外の閑散期に伝える

企業にとって繁忙期は1年で最も忙しい重要な時期。そのタイミングで退職を伝えると人手が足りなくなることは目に見えているため引き止められるか、最悪聞き入れてすらもらえません。タイミングによって結果が180°変わってくることもあるため、退職を伝えるタイミングは繁忙期ではなく、比較的に時間や心に余裕がある“閑散期”に伝えることを意識しましょう。

退職意思を固めてから伝える

会社にとって社員は、お金と時間をかけて育てた重要な存在。社員がたくさんいる大企業なら人に困ることはほぼありませんが、社員の少ない中小企業なら一人あたりの重みが大きく変わってきます。そんな中、退職意思が固まっておらずに退職や転職の旨を相談してしまうと、引き止め余地があるとみられ言いくるめられてしまい、なかなか会社を辞めることができなくなることもあるのです。他にも給料などの雇用条件での退職も、条件を改善すると言われれば、こちらは何も言うことができなくなるため退職することができず長引く要因となります。

退職が長引けば長引くほど、仕事に対してのモチベーションが維持できず、退職がおろそかになりがちなので、円満退職のためにも、退職意思を固めてから上司に伝えるようにしましょう。

 

円満退職が実現する正しい退職とは

本当の円満退職であれ、形だけの円満退職であれ、円満退職を実現する方法・手順は変わりません。退職日が決まっているのであれば逆算し余裕をもって手順をこなしましょう。また退職後、家庭に入るなどで転職をしないのであれば退職だけを意識すれば問題ありませんが、退職した後転職をする予定でしたら、それも含めて円満退職へのスケジュールを立てましょう。以下は円満退職の方法と手順です。手順を参考にしつつ、ご自身の状況に応じたスケジュールを実際に立て実行してみてください。

円満退職の方法手順

Step1. 退職日を決める【退職日3ヶ月以上前】

まず初めに退職日を自分の中で決めてしまいましょう。ここで決める退職日が円満退職のゴール(目標)となります。退職はゴールからさかのぼって計画的に行うことで、スムーズに物事を進めることができるため、会社に迷惑がかからないよう、また自身が余裕をもって準備をするためにも、退職日の設定は3ヶ月以上先にします。この際、退職日や退職の意思を伝える日は繁忙期以外の閑散期に伝えるよう意識しましょう。

 

Step2. 退職意思を伝える(退職願の提出)【退職日3ヶ月以上前】

退職日が決まれば退職の意思を直属の上司に伝えます。企業によっては伝えるだけでなく、退職願という形で提出を求められる場合もあるため、就業規則をきちんと確認し、必要であれば退職願を提出し退職意思を伝えましょう。

 

Step3. 退職届の提出【退職日1ヶ月前(要就業規則確認)】

退職日の1ヶ月前になったら退職届を会社に提出します。なお、企業の就業規則によって提出時期が異なる場合があるため、事前に必ず確認しておきましょう。退職届を提出したら、職場の人たちに報告やお礼をします。円満退職に向けての引き継ぎ等をサポートしてもらいながら準備を進めていきましょう。

 

Step4. 業務の引き継ぎ・取引先等への挨拶【退職日2週間〜1ヶ月前程度から準備】

退職届けを提出したら、退職日までに業務の引き継ぎや、お世話になった取引先へ挨拶をします。業務量や回らなければいけない取引先の数によって期間がそれぞれ異なってきますので、余裕をもって計画的に開始しましょう。

 

Step5. 返却物・受取物【退職日当日】

退職日当日は、これまで会社から借りていたパソコンや携帯、その他返却の必要性がある返却物を返し、さらに受け取る必要のあるものを受け取りましょう。主な返却物・受取物は以下です。

【主な返却物】

・健康保険被保険者証

・社員証, 社章

・制服

・パソコン, 携帯

・その他事務用品や資料など

 

【主な受取物】

・雇用保険被保険者証

・離職票

・源泉徴収票

・年金手帳

 

以上が、円満退職への方法と手順です。大切なのは余裕をもって退職をすること。急で慌ただしい退職は、必ず周囲を巻き込み迷惑をかけます。そうなると円満退職には程遠くなるので、退職日までに十分な期間をとって余裕のある退職を心がけましょう。

「円満退職ができない!」と諦めずに正しい退職を

いかがでしたでしょうか?「終わりよければ全て良し」というように、最後の印象はその人の評価に大きな影響を与えるため退職の印象がよければ退職者に対する印象も良くなることがありますが、逆もしかりで、これまで真面目で丁寧な仕事をしてきたとしても、最後の退職が雑であれば悪い評価となってしまいます。

職場での人間関係がたとえあまり良くなくても退職時に迷惑をかけないよう配慮し、やるべきことをきちんとできていれば社会人として正しく評価してもらえるのです。

退職の状況は様々であるため非常に困難な状況もあるかと思いますが、だからといって「円満退職ができないから退職手続きは適当でいいや」諦めてしまわず、後々後悔しないためにも正しい退職を心がけてください。

 

ライタープロフィール

EL-LAB編集部

金融、経営コンサル、人材紹介、WEBメディア業界出身者が集まり、キャリアチェンジ(起業マニュアル/転職マニュアル)、ワークライフ(仕事人生の悩み)、マネーライフ(お金と人生の悩み)というテーマを軸に、各々の専門分野に特化した有益で信頼性の高い情報を発信。