退職理由の書き方は?履歴・職務経歴書別の正しい書き方

退職理由の書き方は、どのように書くのが正しいのでしょうか?

退職理由を書く際は、書き方以外にも退職理由の内容が、「給料が安かった」「人間関係が悪かった」「前職企業の業績が悪かった」「精神的に参ってしまった」などネガティブな理由の場合は、採用側に悪い印象に取られないよう、ポジティブな内容に言い換えるなど、何かと気を使う項目です。退職理由は、どのように書いて、どのような内容で作成するのがベストなのでしょうか。

今回は、履歴書・職務経歴書それぞれにおいての退職理由の正しい書き方と退職理由別の対処、企業が退職理由から読み解くポイントについてお伝えします。

本記事の内容を実践し、退職理由を作成していただければ自分にとって最適な退職理由が作成できるでしょう。

履歴書・職務経歴書それぞれの退職理由の正しい書き方

転職活動において、応募先企業に提出する書類は「履歴書」と「職務経歴書」の2点が一般的ですが、それぞれ使用目的や形式が異なるように、書き方も異なります。履歴書の使用目的は、社員の情報保管・管理を目的とし、職務経歴書は書類選考と面接を目的として提出を求められるため、履歴書はより簡潔に、職務経歴書は、履歴書よりも詳細に項目を埋めることが基本であり、そのため今回のテーマである退職理由の書き方もそれぞれ異なってくるのです。

それでは、各書類ではどのように書くのが正しい書き方なのかを見ていきましょう。

履歴書での退職理由の書き方

履歴書での退職理由の書き方は、①自己都合で退職した場合②会社都合で退職した場合③期間満了で退職した場合、主にこれら3つの状況に当てはまる「定型文」を使い分けて記入します。定型文を使用しますのでそれぞれに書く文は決まっており、あとは自身の退職理由に合わせて3つの中から選び記入すれば完了です。定型文以外に退職理由詳細の記入は必要なく、詳細を記入してしまうとかえって書類を読み取りづらくなってしまうので記入しないようにしてください。しかし、①〜③に当てはまらない場合という例外パターンも存在しますので、ご自身が当てはまりそうな項目を以下にて確認してください。

退職理由の書き方①:自己都合で退職した場合

使用する定型文:「一身上の都合により退社」

自己都合での退職とは、転職・出産・妊娠・結婚・引越し・親の介護など家庭の都合等により、労働者が自らの意思で退職することを指します。前述の理由関連でさらに深堀すれば、「給料が安かったので退職した」「評価されないので退職した」「職場の人間関係が嫌だったので転職した」「勤めていた会社が業績不振になり、将来が不安になったので退職した」など、退職を決意したきっかけが自分以外にあったとしても、退職を申し出るという行動が自発的であったならば、自己都合退職の範囲であり、履歴書の退職理由には「一身上の都合により退職」と記入するようにしましょう。

 

退職理由の書き方②:会社都合で退職した場合

使用する定型文:「会社都合により退職」

会社都合での退職とは、会社側が解雇を言い渡してきたり、経営不振・方針の変更による人員削減での解雇、倒産等の理由によって、一方的に労働契約を解約、それにより労働者が退職させられた場合を指します。前述以外にも、会社の都合によって勤務地・勤務時間・賃金額等雇用契約を結んだ際の労働条件と大きく違っていたことによる離職、業績不振等なんらかの理由による大幅な減給や賃金未払い、退職を促された(退職勧奨)場合等が含まれます。

 

退職理由の書き方③:期間満了で退職した場合

使用する定型文:「契約期間満了につき退職」

期間満了での退職とは、正社員には当てはまらず、契約期間があらかじめ定められていた派遣社員・契約社員・臨時社員・期間社員等に当てはまるもので、あらかじめ定められていた契約期間が満了することによって退職した場合を指します。一般的には契約期間満了のタイミングで契約更新等の話がきますが、更新の話が会社側からきたのを断った場合も「契約期間満了につき退職」に含まれます。

また、転職活動時点では、まだ契約が満期がきておらず、転職によって満期を迎える場合は、「契約期間満了につき○月○日代退職予定」と予定日を記入してください。

ただし、契約期間満了になる前、つまり契約期間が3年だったにもかかわらず2年で辞めてしまったという場合は、自己都合退職となるため「一身上の都合により退職」と記入しましょう。

 

離職期間が長い場合は例外

会社を退職してから数ヶ月程度のブランクであれば問題ありませんが、なんらかの理由により数年間のブランクがある場合は、ブランクがあることによって採用側の誤解を招いてしまうことがありますので「退職理由+補足説明」という書き方で記入するのが望ましい書き方となります。

例えば、病気による退職であれば、「病気療養のため退職(現在は完治しているため業務に支障はありません)」など、病気による退職であることがわかるような退職理由と、今はすでに完治しているので問題ないという補足説明があれば、離職期間が長くても悪い印象に受け取れることはありません。

 

職務経歴書での退職理由の書き方

これまでは履歴書上での退職理由の書き方でしたが、一般的に職務経歴書には退職理由を記入する必要はありません。しかし退職理由は、面接で必ずといっていいほどよく質問される項目ですので、これを機に考えておいて損はありません。

ここでの退職理由は、「退職理由+志望動機」という構成で作成し、本来ネガティブな退職理由に志望動機を付加することによって、採用側にポジティブな印象付けが可能となります。

当然ですが、退職理由がネガティブな理由では、採用側に悪い印象を与えかねませんが、本来退職は、現状に不満があるからこそ退職をするため、ネガティブな理由が前提なのです。しかし、ネガティブな理由をそのまま伝えてしまうと「うちに入社しても、また同じことを言ってすぐに辞めてしまうのではないか?」と思われ、採用側の印象を悪くし、採用される率が大幅に下がってしまいます。そうならないためにも、以下、5つのルールを守って退職理由を作成し面接でも明確に応えられるよう準備しておきましょう。

ルール1. 前向きな理由で応える

実際の退職理由が、「給料が安いから」「上司との相性が悪かったから」「職場の人間関係が悪かったから」などの後ろ向き理由であっても、退職理由は「○○に挑戦したかったから」「御社にて○○に携わりたかったから」などの前向きな理由に換えて応えましょう。

後ろ向きな理由のままで応えると前述のように「入社しても文句ばかり言うのでは?」「不満を言ってすぐに辞めてしまうのでは?」と採用側が不信感を抱いてしまいます。そうなっては採用への距離が遠のいてしまいますので、好印象を与え、なおかつ入社意欲をアピールするためにも、前向きな理由で応えるようにしましょう。

 

ルール2. 否定・批判的な言葉は使わない

ルール1.と内容が重なる部分もありますが、前向きな内容で退職理由を応えるということは、当然否定・批判的な言葉を使ってはいけません。前職に関する否定や批判、業界に対する否定や批判、その他すべてにおいて否定・批判的な言葉を使うと、何かあった際に他人や環境のせいにする人間として見られるため採用側の眼には悪印象に映ります。従って、否定・批判的な言葉は一切使用しないで退職理由を応えるように意識しましょう。

 

ルール3. 嘘はつかない

退職理由に限らず全ての物事に当てはまりますが、応募書類作成段階、そして面接時に嘘をついても、質疑応答を重ねていく過程で、採用側に嘘がばれますので、嘘は最初からつかないようにしましょう。

後ろ向きな退職理由を前向きに言い換えることに対して「嘘をついている」と感じる方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、前向きに言い換える際も事実に基づいた理由であることが前提です。嘘をついてしまうと、面接での応えにつじつまが合わなくなり、仮に採用されて入社できたとしても、入社後に嘘が原因でトラブルになることもありますので、嘘はつかずに事実に基づいた内容で退職理由を応えるようにしましょう。

 

ルール4. 具体的に応える

退職理由はできる限り具体的に応えましょう。ルール1.で前述しましたのは、前向きな理由の例であるため、簡潔かつ抽象的に書いていますが、実際に退職理由を応えるときは、前向きな退職理由をさらに深堀しより具体的に応える必要があります。

「なぜ挑戦したいと思ったのか」「どのように携わりたいのか」「携わってどうなりたいのか」など、より具体的な理由も併せて応えることができれば、採用側も自社にマッチする人材なのかどうかを評価することができますので、具体的に退職理由を応えるようにしましょう。

 

ルール5. 志望動機と併せて応える

退職理由を前向きな内容に変換する際に、志望動機を併せて考え、各項目を連動させると退職理由・志望動機共に説得力が増し、好印象にアピールすることができます。退職理由と志望動機は表裏一体、本来、ネガティブな退職理由をポジティブに変換するだけでなく、入社意欲を強くアピールすることができますので前向きな理由に変換する際には志望動機と併せて応えるようにしましょう。

 

退職理由の書き方例

それでは、具体的に退職理由の例を見ていきましょう。前述にてお伝えしましたように基本の構成は「退職理由+志望動機」です。退職理由から始まり、その退職理由からポジティブな志望動機に流れるとうイメージで作成すると、好印象に伝わる退職理由が完成します。

前職では、業務内容や職場の環境に満足していましたが、成果を出していたにもかかわらず在籍していた6年間、昇給が一度もありませんでした。そのため仕事に対するモチベーションを維持することが困難でしたが、御社は実力主義ということもあり、これまでに培った知識と経験を活かせると思い転職を決意しました。

 

企業が退職理由から何を見ているのか

前述にて、「退職理由は面接で必ずと言っていいほど、よく質問される項目」とお伝えしましたが、企業が質問してくるからには、当然意図があり、退職理由で見極めているポイントというものが存在します。

それでは、企業が退職理由を質問してくるのにはどのような意図があるのでしょうか?採用側の意図を把握し、それに向けて退職理由を整理し準備することにより、より好印象を与えることができますので合格率を大きく上げることができます。

企業側が退職理由から読み解くポイント

採用側は「自社にマッチする人材か」を見ている

採用側は退職理由にて、志望者が「自社にマッチする人材か」という点を見極めます。「なぜ前企業を辞めて自社を志望するのか?」退職の理由によっては採用してもすぐに辞めてしまう可能性もあり、短期で辞められてしまうと採用にかかるコストが無駄になり、退職までにかけた教育コストも無駄になってしまうため、採用側は退職理由で「自社にマッチする人材か」を見極めるのです。

そのため、自社にマッチする人材であることをアピールするためにも、前述しましたように志望動機と併せて退職理由を考え、入社後にフォーカスした内容を退職理由に含めましょう。

 

採用側は「志望者の人柄」を見ている

「自社にマッチする人材か」というポイントと併せて、退職理由にて採用側は「志望者の人柄」を見ています。面接での会話のやり取りで、今回の転職は前向きな転職なのか、それとも後ろ向きな転職なのかを聞き出し、見極め、さらにそこから志望者の人柄を感じ、自社の社風に溶け込める人材かを判断するのです。

人柄を好印象にアピールするためにも、前向きな退職理由に変換することは欠かせません。

 

本当の理由が悪印象でも嘘はつかないこと

いかがでしたでしょうか?まず、はじめにお伝えしましたように、履歴書での退職理由は、3パターンの定型文を用いた記入、例外の場合は「退職理由+補足説明」、職務経歴書の場合は、基本的に退職理由は記入なくてもいいのですが、面接では必ずと言っていいほど質問されますので、「退職理由+志望動機」の構成で、前向きな印象となるように作成しましょう。

本当の退職理由はほとんどが「給料が安いから」「評価されないから」「上司が嫌いだから」「社風が合わないから」「会社の将来が不安だから」など不満であることが多い為、ポジティブな理由に書き換える際、嘘をつく方がいらっしゃいますが、嘘の理由では採用担当者にすぐ見抜かれてしまい、逆に悪い印象となりますので、正直な理由でありつつも印象のいい退職理由に言い換え、上手にアピールをしてください。

 

ライタープロフィール

EL-LAB編集部

金融、経営コンサル、人材紹介、WEBメディア業界出身者が集まり、キャリアチェンジ(起業マニュアル/転職マニュアル)、ワークライフ(仕事人生の悩み)、マネーライフ(お金と人生の悩み)というテーマを軸に、各々の専門分野に特化した有益で信頼性の高い情報を発信。