資産運用初心者が始める前に理解したい基礎知識と失敗しない投資方法

ここ数十年の社会情勢により、将来への不安等の理由から資産運用を検討し実践している人が増えています。実働から得られる収入とは違い、お金でお金を働かせて収入が得られる資産運用では大きな可能性を秘めており、将来の資産形成目的以上に大きな効果を発揮することがあるのです。ところが資産運用は、踏み込む前の人にとって壁が非常に大きく失敗のリスクを考えると中々一歩が踏み出せません。それは運用資金に余裕がなければないほど当てはまり、結局運用できずに時間が経過してしまうというのはよくある話なのです。しかし現代社会、そしてこれからの社会では年金などの社会保障にも期待できないため、自らが対策をして自分の身を守るしかありません。

本記事では、資産運用の初心者が運用に成功できるよう、資産運用の基礎から具体的な資産運用法までをまとめて解説します。この記事を一読していただければ初心者でも資産運用を成功させることができるでしょう。

資産運用を始める前に

資産運用は先の時代を生き抜くために、通らなくてはならない道です。しかし資産運用は我々に大きな利益を与える可能性がある反面当然リスクも存在し、利益だけに目がいってしまい安易に手を出してしまうと損をしてしまいかねません。それでは本来資産を増やすための目的で始めた資産運用の意味がないというものです。資産運用によって着実に利益をだし資産を増やして行くには、確実な知識と経験が必要であり一本の自分軸を持って運用する必要があります。資産運用の初心者でも成功できるよう、まずは以下3点を明確に理解しておきましょう。

資産運用初心者が理解すべき3つのこと

資産運用/投資/投機の違いを明確に理解する

資産運用と聞くと投資をイメージする方が多いのではないでしょうか。確かに資産運用の大部分を投資が占めるため、そのイメージはあながち間違いではありません。しかし実は資産運用と投資は同意ではなく、投資とは株式や債券または投資信託などに資金と投じて長期的に運用すること指し、資産運用とはそのような投資以外にも、貯蓄や短期での運用を含め計画通りに配分し運用することを指します。

そしてさらに投資と混同して捉えやすい投機ですが、投機とは投資と違い資金を投じた先の値動きが全く予想できずギャンブル性の高いものを指します。投資は、資金を投じる前の情報収集やこれまでの価格変動などを参考にすることができ将来の値動きを予測できますが、投機の場合値動きを予測することは困難で初心者向けではありません。

このように資産運用/投資/投機という言葉が指す意味はそれぞれ異なりますが、将来のために経済的な備えをしたいのであれば投資や投機単体ではなく、資産を管理・配分しつつ増やす資産運用をきちんと実践することが必要となります。

 

資産運用のメリット/デメリットを理解する

資産運用を始める前に、資産運用のメリット/デメリットを明確に理解しておきましょう。一見どうでもいいことに思えませすが、把握せずに後々後悔することも非常に多くあります。資産運用となると基本的には数十年単位となるので、後悔しないよう最初のうちに得られるメリット、それによって伴うデメリットをしっかりと確認しておきましょう。

資産運用のメリット

資産運用のメリットは実働をせずにお金を増やすことができる点です。仕事の種類にもよりますが、一般的に見て実働のみでお金を稼ぐとしたら1日1万円〜2万円前後が限界であり、1日に稼ぐことができる金額が決まっているということは年収も決まり、さらに同じ仕事を続けるのであれば一生のうちに稼ぐ生涯賃金もある程度予測がつきます。今日の日本で働くサラリーマンが一生涯で稼ぐ平均生涯賃金は約2億7000万円と言われており、その一方では生きるために必要な金額はその金額以上と言われています。一見不可能に感じる金額ですが、資産運用をすることによって、ケースによっては資産を働かずして倍以上に増やすことも可能になるのです。働かずして資産を上限なく増やせるという点が資産運用最大のメリットと言えるでしょう。

資産運用のデメリット

そして資産運用前に最も理解していただきたいのが資産運用のデメリットです。資産運用には資産を増やすという反面、失敗すれば逆に損失が出てしまうという点です。コツコツと地道に運用でき10年間運用に成功していたとしても、次の1年間で市場が運用対象の金融商品が暴落すれば元本を失ってしまう恐れもあります。もちろんそうならないためにリスクヘッジをした運用法を取らなければなりませんが、金融商品の種類によっては天災による影響等も考えられますので、100%安全とは言い切れません。資産運用を始めるのであれば、デメリットを十分承知の上で開始しましょう。

 

ライフプランに合った資産運用をする

何事にも当てはまりますが、資産運用を成功させるにも目標が必要であり、その目標を達成させるには目標にともなった計画をたてなければなりません。そこで実際に資産運用を始める前に、いつまでにいくら必要なのかという資産運用の目標となりうるライフプラン(人生計画)を設計しましょう。ライフプランは長期的な計画となるためその通りに行くことは稀ですが、それでも指標があるのとないのとでは目標達成率は大きく異なります。ライフプランを定めることによってやらなければならない行動が明確になり資産運用・管理のモチベーションを維持し、達成させるために行動が効率化され、結果的に達成までの時間が短縮されるのです。資産運用は初心者であればあるほどブレが出て失敗しやすくなるので、なんとなく資産運用を始めるよりもライフプランを設計しそれを元に資産運用したほうが、運用の軸が定まりより確実な運用が可能になります。以下を参考にライフプランを設計してみてください。

ライフプラン(人生計画)の立て方

ライフプランを立てるには、ゴールを決めることから始めます。「○○歳までに△△円」という具体的な目標(ゴール)を決めることによって、目標が決まれば目標から逆算し「35歳の時点で1000万円は達成していなければならない」など通過点を設定することができるようになり、それを実現するためにはどのような運用方法を取らなければならないか?ということまで自然に決まってきます。

またライフプランには資産運用によって得たい金額だけでなく、人生を歩む上で重要となってくるライフイベントも書き加えましょう。結婚や出産、子育てや家の購入などは数百万円、数千万円と多額のお金が出ていきます。それらを予想し、前提の上で計画を立てないと計算がまったく合わなくなってしまうので、それらの重要なライフイベントを加味した上でライフプランを立てましょう。したがってライフプランを立てるために決めなければならない点は以下です。

①ライフイベントを加味した最終資産目標

②途中通過目標

③最終資産目標が達成できるような資産運用法

また、一度立てた計画は絶対ではありません。どんなに緻密に作りあげた計画でも、現実的にそれ通りになることはほとんどないですし、不測の出費などは必ずと言っていいほど出てきますので、1年に1回でも見直し状況に応じて柔軟に対応していきましょう。

 

資産運用の手段にはどのようなものがあるのか

資産運用の手段には数多くの手段が存在します。資産運用の初心者または資産運用したことがない人でも株式取引や投資信託の名前くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。これらは資産運用手段の代表なものであり、数ある中のほんの一部です。それぞれの手段にはそれぞれの特徴があり、それぞれ抱えているリスクや狙えるリターンが異なりますので、適正な判断で資産運用をするためにも以下手段の存在くらいは知識として持っておきましょう。その上で自分が設計したライフプランや性格に合わせて相性の良い手段を選んでください。

主な資産運用の手段

預金/外貨預金

銀行にお金を預ける預金に対して運用しいてるという感覚はないかもしれませんが、預金も一応運用手法の一つなので解説しておきます。

預金とは銀行にお金を預けることを指しますが、銀行にお金を預けることによって一定率の金利がつきます。さらに元本が保証されているため運用リスクはほとんどありません。これだけを言うととてもいい運用方法に思えるのですが預金に対して誰もが運用効果を感じていないように、預金の運用方法としての問題はその金利の低さにあります。

1980年代では普通預金の金利でも2〜3%、1990年のバブル期最中では定期預金の金利は約6%と今では考えられない金利が設定されており、この時代に銀行口座に1000万円を預けていれば、年間で数十万が増えるということになります。よって1980年代から1990年代初頭では日本国内でも預金での運用メリットは大きかったと言えます。

しかし今では0.001〜0.002%が一般的であり、金利が高いと言われているところでも0.1%程度です。これは1000万円預けても数百程度しか運用益を出すことができないため、現状国内での預金は運用効果がほとんどないと言えるでしょう。

しかし同じ預金では外貨預金であれば話は別です。外貨預金とはドルやユーロなどの外国の通貨で預金をすることで、外貨預金は国内預金が低金利であるからこそ注目されている資産運用法の一つです。外国通貨と日本円の為替レートによって差がでれば、その差によっては大きな利益を得られることができます。しかし預金スタート時の為替レートよりも円高になってしまうと損をしてしまうのでその点のリスクを理解しておく必要があります。

 

個人向け国債

国債とは、国が資金調達する際に発行する債券のことで、国債を保有すると保有者は国にお金を貸していることとなるため、預けている代わりに預けている期間中設定されている利息が保有者に支払われ、償還日(預けた資金が返済される日)に投資資金が手元に戻ってきます。短期少額から始められるというメリットがありますが、他にも元本割れリスクがなかったり、安定したり利益を得ることができるなど初心者向けの運用法と言えるでしょう。

しかし、個人向け国債は、先に解説しました銀行預金金利とほとんど変わらないくらい金利が低いという点が非常に残念なポイントです。固定3年、固定5年、変動10年の金利はどれも税引前0.05%。1000万円分国債を買ったとしても5000円、さらにそこから税金が引かれるため約4000円しか利益がでません。

 

株式投資

投資といえば株式投資が最も有名ではないでしょうか。

株式投資とは、企業の資金調達手法の一つであり、株券を発行し購入してもらい、購入者、つまり企業に資金を出資した出資者に対し、その出資した金額に応じて配当金の支払いや、株式市場においての株価変動に乗じた株式の売買取引によって利益を得ることです。

株式投資には配当金や、保有数に応じてその企業の自社製品やサービス券などが無償でもらえる株主優待、値上がり率によっては投資元本が倍以上になることもあるなど資産運用として非常に魅力的なメリットが備わっています。

しかしメリットが大きいということはリスクもそれなりに大きく、預金などとは違い元本保証がされていないため、企業の業績や経済環境の変化に伴い購入時よりも株価が下がってしまうと、下がっただけの損失が出てしまいます。

 

投資信託

投資信託も株と同じく運用をしたことがない人でも名前を聞いたことがあるくらい有名な運用法です。

投資信託とは、投資家から集めた資金を元に運用のプロが主に株式や債券などに投資し運用をする金融商品の一つです。投資信託では運用をプロであるファンドマネージャーに委託でき少額から投資ができるというメリットが幾つかあります。しかし運用をプロであるファンドマネージャーに委託することとなるため、いくらかの手数料がかかるという投資信託ならではのデメリットが存在します。リスクは投資対象によって異なりますが、元本保証ではないことは理解しておきましょう。人によっては投資信託を元本保証の金融商品と思い込んでいる方もいるのですが、投資信託に元本保証はありません。似た異様な名前で元本確保型投資信託というものはありますが、これは元本を保証するもので全くないため注意が必要です。

ただし組み合わせによっては堅実な運用も可能なため初心者向けの運用法ではあります。

 

ETF(上場投資信託)

ETFは上場投資信託とも言い、投資の世界でも分散投資を実現させる人気商品の一つです。上場投資信託とは文字通り証券取引所に上場していて取引所にて取引される投資信託のことを指し、通常の投資信託とは証券取引所に上場しているという決定的な違いがあり、ETFの投資対象によって異なりますが日経平均やTOPIXなどの指標をもとに運用されるため、一般の投資信託よりも安定的に資産運用ができることから初心者だけでなく多くの投資家に人気です。

手数料が安く、少額からでも購入可能で分散投資による運用リスクの軽減が可能など魅力的なメリットはもちろんですが、一方で積立が難しかったり、元本保証がなかったり等のデメリットも存在します。

 

外貨MMF

外貨 MMFとは、外貨建て投資信託のことを指します。基本的に外貨MMFでの投資先は信用・信頼できる外国の国債や企業の社債を対象に運用するため安全性はそれなりに高い金融商品です。一般的には0.5〜3%程度の利回りですが、高いものでは10%を超えるものもあるため場合によっては大きな利益を上げることができます。これも少額からの投資が可能や、為替差益に税金がかからないなどの魅力的なメリットがありますが、為替レートの変動によって場合によっては損失が出るというデメリットがあるため注意が必要です。

 

不動産投資

不動産投資とは、投資利益を得ることを目的にマンションやアパートなどの不動産を購入し、家賃収入を得たり年数経過とともに地価が上がることを見越して、購入時の価格と売却時の価格の差額で利益をだす投資方法です。将来的に見ても人口が減らないと見込める地域で物件を購入することができれば、そこまで地価の大きな価格変動は起きないと言えるので、比較的長期に渡って安定した運用が可能になります。

しかし近年では収益物件の利回りも平均的に下がっているため、いわゆる不動産投資の儲かるイメージとは程遠くなりつつあります。また不動産投資に関して大した勉強をせずに不動産営業マンの口車にのって安易に足を踏み入れてしまうと、思っていたよりも全然儲からないなど後悔することもあるため、不動産投資は慎重に検討する必要があります。

 

J-REIT

J-REITとは、複数の投資家から集めた資金で、マンションやオフィスビル、その他商業施設などを購入し、それで得られた家賃収入や売買益を投資家に分配するという不動産の投資信託です。J-REITは複数の投資家で行う不動産投資なため、通常の不動産投資で得られるメリットに加えて少額からでも投資ができ、証券取引所に上場しているため換金性が高いというメリットが得られます。しかし一方では不動産市場においての価値低下や、金融機関から借入を行った場合に関係してくる金利変動リスク、地震や火災などによる不測のリスクや上場廃止などの可能性もあり、取引が困難になるというリスクが存在します。

 

確定拠出年金(401k)/iDeCo(イデコ)

確定拠出年金(401k)とは、企業や加入者が月々一定額の掛け金を出し合って、運用し将来的に給付金が戻ってくるという制度です。この確定拠出年金(401k)は企業型で、会社が退職金制度として導入している場合加入になり掛け金も会社が負担してくれますが、iDeCo(イデコ)は個人型の確定拠出年金であり任意での加入、そして掛け金も当然自分で払います。制度の対象が異なるため条件等も変わりますが、どちらも老後資金を作ることを目的とした制度です。

確定拠出年金の場合は、掛金が所得控除の対象となったり掛金運用で得た運用益は非課税となったり、将来的に受けとる際も控除対象となったりしますが、iDeCoでは途中解約できず60歳まで契約し続けなければならない、確定拠出年金(401k)では企業年金がある会社に転職した際には資格を失ってしまうなどのデメリットがあります。

 

注意すべき資産運用とは

前項以外にも資産運用法はありますが、以下で解説します運用法は極めてリスクが高く投資というよりも投機に近いものです。リスクが高い分短期で大きなリターンを得られることがメリットではありますが、場合によっては運用資金を無くしてしまいかねないものですので、資金を投じるのであれば覚悟の上で投じましょう。以下は特に資産運用初心者にとって危険な運用手段です。以下以外にも注意すべき資産運用手段は挙げればきりがないほど数多く存在するので有名どころのみ解説します。ギリギリの資金では損失リスクに耐えられないため、資金に余裕があり失っても構わない、一攫千金を狙いたい場合のみ以下手法を利用するようにしましょう。

取り組むなら特に注意したい運用法

 FX(外国為替証拠金取引)

FXとは「外国為替証拠金取引」ともいい、外国通貨を売買・交換し、その差額で利益を得ることを目的とした金融商品です。今ではテレビCMで見るほど有名になり株や投資や投資信託同様に、ほとんどの方がFXの存在を知っているのではないでしょうか。しかしここまで有名なFXですが、FXは投資というよりも投機だと言われており短期で大きく利益を出せる反面、為替レートの予想が困難なためギャンブルとも言われています。FXの正解では勝つ人と負ける人が同じ人数存在し、勝ち分と負け分を足すとゼロになってしまためゼロサムゲームとも呼ばれており、もし自分が勝てた場合でも、その分誰かの負けが発生しただけという勝負で、自分も負ける可能性が非常に高いため、堅実に利益をあげたいと思っている投資家または経験の少ない初心者にはオススメできるものではありません。

さらに恐ろしいのはレバレッジといって、元本の何倍もの金額を投資することができる制度です。勝てば儲けは大きくなるものの、負ければ一瞬で元手がゼロどころか、マイナスにまで至ってしまうため、初心者は安易に手を出さない方が賢明です。

さらに近年ではAI(人口知能)システムを取り入れたトレードが出てきているため、個人が実力で勝ち続けるという可能性はほぼ皆無。パターンを細かく理解して分析できるトレーダーでも相場を読むのは至難の技なため、投資初心者は特に注意すべき商品と言えます。

 

新興国投資

新興国とは先進国と比較して経済発展が遅く、特定の条件を満たすことができれば大きな成長が見込める国を指します。そのような新興国の株式や不動産などに投資をすることを新興国投資といい、成長前(値上り前)に安く購入して成長後(値上り後)に高く売却することによって差額で利益を出します。国の成長率にもよりますが、場合によっては投資元本が何倍にも膨れ上がることもあるため大きな利益が期待でき、多くの投資家を魅了します。

しかし、高いリターンが望める反面、新興国投資には為替変動リスクや流動性が低いというリスク、さらにはデフォルト(債務不履行)リスクや戦争・内戦・政権崩壊などの影響からくるカントリーリスクなど多くのリスクが伴うため損失のダメージも非常に大きくなる可能性があります。

また新興国投資では不透明な部分が多いため、高利回りを謳った詐欺案件も横行しており、投資先を見極めるのに一苦労するなど投資初心者には向かない運用方法です。

 

仮想通貨投資

近年話題の仮想通貨投資ですが、これはビットコインやそれ以外のアルトコインなどを安い時に購入し値上りによって利益を出すという投資手法です。今では数千種類存在すると言われる仮想通貨ですが、通貨銘柄の値上りは他の投資商品をはるかにしのぎ、ビットコイン開始当初(2009年)は1BTCあたり1円にも満たないような価値しかありませんでしたが、今では1BTC150万円を超えるという驚愕の高騰ぶりを見せています。つまりビットコインは150万倍に値上りしていることになるため、当時1万円分のビットコインを購入していた人は、約10年で約150億円以上の利益を出したことになるのです。

しかしここまで極端な例はビットコインのみ。この値上り益を狙って多くの方が仮想通貨に投資をしていますが、今では銘柄が多すぎ中には詐欺コインも混ざっているため良し悪しの区別がつきません。ただし今でも50倍程度の倍率であれば狙うことが可能ですが、その分価格変動や詐欺に騙されるリスクも高いため、今の所仮想通貨投資もギャンブルに近いと言わざるを得ないでしょう。

 

初心者が資産運用をするなら

資産運用手段の種類や特徴がわかったら、実際に自分は何で運用するかを決めていきましょう。運用手段がすでに決まっている方は、その運用法を行っていただいてかまいませんが、資産運用初心者で何から手をつけていいのかわからない方にとっては、運用手段がわかったところで、適当に選んで適当に運用し成功するというわけではありません。資産運用の手段、つまり金融商品の種類によってそれぞれに利益を出すノウハウが異なるので、それぞれにそれなりの経験が必要なのです。だからといって初心者が資産運用で成功する手立てがないというわけではありません。もちろんこれから経験を積み重ね自分自身で投資をある程度コントロールできるようになる必要はあるのですが、まずは以下で解説しますリスクの少ない堅実な手法にて運用を始めてみることをおすすめします。

初心者におすすめの具体的な資産運用法

積立型インデックス投資信託

積立型インデックス投資信託とは、運用方針がインデックス型であり、なおかつ少額から積立ができる投資信託のことを指します。そもそも投資信託の運用方針にはアクティブ型とインデックス型という2種類があり、その中でもインデックスというのは指数という意味で、インデックス型の投資信託というのは日経平均株価やTOPIXなどの指標に連動した運用成績を目指す投資信託のことです。

※アクティブ型とはインデックス型と異なり日経平均株価やTOPIXなどの指標を常に上回ることを目標とした運用方法です。インデックス型よりも運用成績が良くなる傾向にありますが、実際に運用をするファンドマネージャーの腕によって結果が大きく左右されるため、腕が悪ければリスクも伴うというデメリットが存在します。

インデックス型は指数に連動するように運用されるため、マクロ経済の大きな流れに自分の資産を乗せるようなイメージで投資をすることができます。この指数連動型の商品の場合、商品そのものの運用資産総額も大きいものが多く、お金が返ってこなくなるというリスクが低いのが特徴です。

また、指数に連動させる商品であることから運用側の手間がかからないため、手数料が低く抑えられています。更に、少額からでも投資できる商品が多い点も見逃せません。商品そのものが複数の株に分散して投資していため、少額投資であっても結果的に分散投資によるリスクヘッジの効果があるのです。これは少額から始めることができて、手数料が安く、投資先が複数に分散されているという投資で失敗しにくい要素がすべて含まれているのです。

さらにこのインデックス型投資信託を積立で行うことをおすすめします。積立で行うことによって数百円からとさらに少ない投資資金から始めることができ、なおかつ積立によって投資タイミングをずらすことにより高い時に買ってしまうリスクを分散することができるため資産運用の初心者にとって安心して実践できる堅実な投資といえるでしょう。より詳しくインデックス型投資信託について知りたい方は以下をご参照ください。

 

資産運用で利益を出すなら節税も

資産運用を始めると場合によってはとても大きな利益が出てしまうこともあります。資産運用で出た利益は100%利益というわけではなく、出た利益に税金が課せられるため最終的に手元に残る金額はある程度少なくなってしまいます。利益に課せられる税金は利益に対する一定率なため利益が大きければ大きいほど納めなければならない税額は大きくなり、時には数十万から数百万円規模の非常に大きな税額を納めなければなりません。だからといって税金を納めなければ脱税となり当初の税額よりもさらに大きな追徴課税が発生してしまいます。資産運用を初めたばかりの初心者は利益に目がいってしまい税金のことは忘れがちになってしまうため、そうならないためにも資産運用に有効な公的制度を利用し堂々と正しい節税しましょう。

資産運用で活用できるお得な制度

NISA

NISAとは2014年からスタートした「少額投資非課税制度」です。通常株式投資や投資信託などの売買で得た利益や配当金などで得た利益には20.315%の税金がかかります。これは投資によって10万円の利益がでた場合2万円の税金を払わなければならないため、結果的に手元には8万円しか残らないことになるのですが、2014年よりNISA口座(非課税口座)で株や投資信託などの取引をすることで年間120万円までの投資によって得られた利益が、2014年1月から2023年の期間中、最長で5年間非課となったため、前述した例に合わせますと10万円が丸々手元に残るようになったのです。

この制度にもメリット/デメリットは存在しますが、利益を出せば出すほど享受できるメリットは大きくなります。

 

資産運用で失敗しないためには

資産運用初心者が運用を成功させるには、いかにして損失のリスクを回避するかがポイントとなってきます。そのリスク回避を実現できるのが“分散投資”。分散投資は投資の基礎であり、資産運用のリスクを軽減し運用を成功させる重要な投資手法です。資産運用を成功させるためにも分散投資はマスターしましょう。

資産運用初心者でも失敗しないための方法

分散投資の基礎と方法

「分散投資」とは、その名のごとく、『投資リスクを軽減させるため、複数に分散した投資運用を行うこと』です。投資においてのリスクとはこれまでもすでに言葉として出てきましたが、以下の種類があると理解しておきましょう。

リスク種類 概要
価格変動リスク 投資対象の価格が上下する可能性のこと。市場性のある株式や不動産などは世界各国の経済・政治情勢や景気変動によって上下する。
デフォルト(債務不履行)リスク 投資先の国や企業が財政難もしくは経営不振などに陥り、投資預かり資金の元本や利息等の支払いが困難になる可能性のこと。
流動性リスク 所有している投資商品を売りたいときに売れない可能性があること(すぐに現金化できない)。
為替変動リスク 為替相場の動向により、円換算した海外資産等の価値が変動する可能性のこと。
金利変動リスク 市場で金利が変動することによって、所有している財産の価値や借入金などの利息負担が変動する可能性のこと。
カントリー(地政学)リスク ある特定地域が抱える政治的・軍事的・社会的な緊張の高まり等によって、当該(関連)地域の経済や世界全体の動向を不透明にする可能性のこと。一般的にテロや戦争、時には財政破綻などの脅威を指す。

これらの投資リスクを軽減させるためには、特性の異なる複数商品を組み合わせた商品の分散や、投資対象先企業や運用者を組み合わせ対象先の分散、地域や通貨の組み合わせを変えた地域の分散、投資タイミングや投資期間を複数にわける時間の分散があります。これら分散投資の基本であり、資産運用を成功させる重要なポイントでもあるためしっかりと理解し実践できるようにしましょう。

ブレない運用方針が資産運用初心者には特に重要

資産運用を始めると、これまで注目していなかった運用関連情報が自分の元に集まるようになります。その情報の中には詐欺案件も集まってきたり、詐欺とまではいかなくても怪しく高利回りな案件もでてきます。多くの方がこのような案件に引っかかって損失を出してしまうのですが、それはライフプランに伴う運用計画が定まっていないことによる運用方針のブレが招く結果と言えるのです。ブレない運用方針を持っていれば、目先の利益に意識が囚われてしまうこともなく、怪しい案件に手を出すこともありません。

資産運用の初心者であればあるほど投資案件の目利きができないため失敗しがち。しかし目利きをするには経験が必須で、その経験を蓄えるには時間がかかります。その目利き分を補うためにも余計なものには手を出さず必要なものにのみ手を出すというブレない運用方針が資産運用成功には重要となります。実際に資産運用を始める前に、まずはライフプランから設定しブレない運用方針を作りましょう。

 

ライタープロフィール

 EL-LAB編集部

金融、経営コンサル、人材紹介、WEBメディア業界出身者が集まり、キャリアチェンジ(起業マニュアル/転職マニュアル)、ワークライフ(仕事人生の悩み)、マネーライフ(お金と人生の悩み)というテーマを軸に、各々の専門分野に特化した有益で信頼性の高い情報を発信。