起業での資格の必要性について|有利な資格から起業成功の必要能力

「将来起業するにあたって、起業を有利にするためにどのような資格をとれば良いのか?」起業を視野に入れている方々に非常に多い悩みです。起業する前は、起業後の収入不安が重く大きくのしかかるので、少しでも有利にするために万全な準備を整えて臨みたいという気持ちは非常に共感できます。

しかし実際はどうなのでしょうか。起業するにあたって資格は必要なのか、そして起業が有利になる資格など存在するのでしょうか気になるポイントです。

本記事では、起業するにあたっての資格の必要性や資格が必要な業種、そして起業後に有利に働く資格やその資格をもとにした事業プランについて解説します。

起業での資格について

起業での資格の必要性

起業をすると収入が不安定になるのはつきもの。このリスクを無くそうと起業前に多くの方がなんらかの資格を取ろうとします。しかし実際は起業することと資格は関係なく、起業自体は何の資格がなくても始めることができるのです。自分で事業を立て自分の裁量で経営をすれば、それが起業になるので資格は必要ありません。

「資格取得=安定」このようなイメージが日本中に広まっているために、資格を取得してから開業を考えている人が多くいますが、逆にこのような考え方は起業するにあたって非常に危険です。なぜなら、持っているだけで集客に困らず、起業後も安定して収入が入ってくる資格など存在しませんし、仮にあったとしても難易度が高く取得が困難になります。資格に期待しすぎた起業は、起業前に想定する売上計画と誤差が生じやすく初めから躓く傾向にあります。

 

起業するために資格を取るのではない

そもそも資格を取得することの意味とは、「資格を取得しないとその業務をすることができないから」資格を取るというものです。前述しました通り、起業に資格は必要なく、資格に期待した起業は躓きやすい傾向にあります。起業で躓かないためにも、起業するために資格を取るのではなく、「その業務、その職業で起業したいから資格取得を目指す」という考え方に切り替えましょう。

 

起業後に有利な資格とは

起業後に資格は有利に働くのか?

巷では「この資格を取得すれば一生食べていける!」「この資格を取得すると年収が○○に!」など、あたかも資格取得が起業に有利なように見せた宣伝広告があります。しかし現実は甘くなく、残念ながら資格を取得したところで起業成功率が上がるということはほとんどありません。

 

起業に有利な資格とは

「起業後、資格は有利に働くことはほとんどない」と前述しましたが、あくまでこれらは「売上確保」という面から見た視点です。しかし視点を変えて「経営サポート」という観点から見ると有利な資格が見えてきますのでご紹介します。

ファイナンシャルプランニング技能士検定(FP技能士検定)3級

2002年より国家資格となり、資格の中でも知名度が高いファイナンシャルプランナー資格です。ファイナンシャルプランナーとは「生活設計のアドバイザー」のことで、本来はクライアント(顧客)の将来や目標に応じた生活設計を提案します。

FP技能士検定3級では、社会保険や公的年金などに関するライフプランニングと資金計画、生命保険や損害保険などのリスクマネジメント、預貯金、投資、不動産などの資産運用、日本の税制を学べるタックスプランニングなど生活設計にかかわらず、会社を経営する上でも役に立つ知識を学ぶことができます。

これらを学ぶことにより、会社の資金繰りや節税、事業運営のリスクヘッジ、投資や保険などに対しての適正な判断を下すことが可能になり、知識がない人よりも会社の経営が有利になります。

 

簿記検定3級

簿記とは、企業経営にとって必要不可欠な帳簿をつける技術です。帳簿は事業の規模が小さくても大きくても関係なく購買・販売などの経済活動があるところではつけなければいけません。

簿記検定3級では比較的簡単な会計知識しか学びませんが、勉強することにより、経理関連の書類を読み解くことができ、経営状況を把握することができるようになり資金繰りに対して強くなるのです。知識があるのと無いのとでは天と地の差なので起業するのであれば勉強しておいて損はありません。

 

中小企業診断士

中小企業診断士とは日本が唯一認めている経営コンサルタントの資格で、企業の業績を上げる提案をする資格です。この資格では経済学から財務会計、マーケティング、経営法務や経営情報システムといった経営に直接役立つ知識を学ぶことができます。

もちろん、この資格を事業にした起業をしてもいいですし、別の事業をやるために学んでも様々な意味で有利になります。

資格名 得られる知識
FP技能士検定3級 ①ライフプランニングと資金計画   ②リスク管理

③金融資産運用           ④タックスプランニング

⑤不動産              ⑥相続・事業承継

簿記検定3級 ①仕訳               ②帳簿記入

③試算表作成            ④伝票会計・勘定・決算仕訳など

⑤財務諸表作成

中小企業診断士 ①経済学・経済政策         ②財務・会計

③企業経営理論           ④運営管理

⑤経営法務             ⑥経営情報システム

⑦中小企業経営・政策

 

資格では得られない起業成功に必要な能力とは

資格取得の過程で得られる知識は経営上役に立つものあるのは事実です。しかし起業成功において必要な能力とは決して資格で得られるものではありません。起業して継続して成果を上げるには以下の能力が必要になります。

起業継続・経営を成功させる能力

完遂能力

起業して成功するには、事業を開始したら最後まで諦めずに成果がでるまで完遂できる能力が必要です。よく「会社倒産=失敗」というイメージがありますが、実は起業家にとってこれは失敗ではありません。起業家にとっての本当の失敗とは「すべてを諦めること」にあります。

サービスが売れない、資金繰りがうまく行かない、会社倒産などは、諦めなければ改善して次に活かすことができます。継続する折れない心、達成能力があれば、始めは知識や経験がなくても最終的に成功することができるのです。

 

行動力

起業家にとって、行動力は必要不可欠です。頭で考えてばかりで行動しなければ1円も生み出すことはできません。逆に頭で考えてなくても行動すればお金を生みだすことができます。完遂能力にも繋がりますが、率先した行動ができる人は、成功するまで愚直に行動し続け結果的に成功を手に入れます。このことから、資格で得られる知識は起業には二の次なのです。

 

思考力・向上精神

完遂能力や行動力と合わせてもっておきたいのが、思考力と向上精神です。起業をすると大半の人が、最初はうまくいきません。要因は様々ですが、「なぜ上手くいかないのか?」を考える思考力と向上精神が必要です。当たり前な話ですが、なぜ上手く行かないかを思考せず、同じことを継続しても状態は変わらず、むしろ起業は時間が経過すればするほど資金面で不利になるので状況は悪化するでしょう。起業は商品やサービスを発信する行動力、上手く行かなかった際に改善する思考・向上精神、成功するまで愚直に続ける完遂能力、これらをバランスよく持つことが起業成功の秘訣であり、必要な能力なのです。

 

資格を取ったから安泰ではない、重要なのは資格した後

以上が、起業においての資格についてでした。経営に役立つ資格はありますが、起業成功を約束してくれる資格は存在しません。起業においての資格取得はあくまで二の次、起業成功に必要なのは、決して資格取得で得られるものではなく、実際に事業を進めて培っていく経営経験や、行動力、途中で挫折しない完遂能力なのです。失敗しないためにも資格に頼りすぎずに起業することをおすすめします。

 

ライタープロフィール

EL-LAB編集部

金融、経営コンサル、人材紹介、WEBメディア業界出身者が集まり、キャリアチェンジ(起業マニュアル/転職マニュアル)、ワークライフ(仕事人生の悩み)、マネーライフ(お金と人生の悩み)というテーマを軸に、各々の専門分野に特化した有益で信頼性の高い情報を発信。