出産手当金はいつ受取れる?受給額の計算方法や制度利用法

出産手当金はいつ受給できるのでしょうか?

産休・育休中の経済的な支えとして広く知られている制度ですが「いつ受給できるのか」「自分の場合はいくら受給できるのか」など意外と不明瞭です。

今回は、出産手当金の受給タイミングや計算方法についてお伝えします。

出産手当金がよくわからない、いつ受給できるのか、いくら受給できるのかわからない方は、ぜひ本記事をご一読ください。

出産手当金とは

出産手当金とは産休・育休中に給与の支払がなかったお母さんを対象に、出産手当金という形でお母さんを経済的にサポートするための手当金です。お母さんが所属している会社が加入している健康保険から支給されます。産休・育休期間も給与の支払がある会社では適用されませんが、給与支払がない会社では健康保険による出産手当金が適用されます。

出産手当金と出産育児一時金の違い

出産手当金も出産育児一時金も健康保険から支給され名前も似ていることから、混同して認識している人が多くいます。ですが二つの制度内容を見ると全く違う制度だということがわかります。

項目 出産手当金 出産育児一時金
目的 産休・育休期間中に給与を受け取れなかった場合に受け取れる手当金 1人出産につき42万円までの手当を受けられる制度
対象者 出産の日以前42日から出産の翌日以後56日目までの範囲内で会社を休んだ健康保険加入者

※多胎妊娠の場合は98日

被保険者または家族(被扶養者)が妊娠4ヶ月(85日)以上で出産している健康保険者加入者
支給額 標準報酬日額の3分の2に相当する金額 1人出産につき42万円

※産科医療補償制度に加入していない医療機関等で出産した場合は39万円(平成27年1月1日以降の出産は40.4万円)

このように対象者や支給される金額に違いがあるので正しく理解しておきましょう。

 

出産手当金の受取条件

出産手当金の受取条件は以下です。

①在籍している会社が加入している健康保険料を自身で支払っている方

※国民健康保険加入者、扶養者は対象ではありません。

②産休中に職場から給与が支払われなかった方

 

※出産をきっかけに退職した方は、1年以上の健康保険加入期間、退職日に出勤していない、退職日が出産手当金支給対象期間内に入っていれば対象となります。

 

出産手当金の対象となる期間

出産手当金の対象となる期間は産前休業と産後休業で分けて考えます。

産前休業:出産日以前の42日間(出産予定日含む)※多胎妊娠の場合は98日間

産後休業:出産の翌日以後56日目まで

予定日通り出産した場合は、合計98日間で、予定よりも1週間(7日)早く出産した場合は合計91日間、予定よりも1週間遅れて出産した場合は合計105日間が対象となる計算です。

出産手当金の支給額

出産手当金の1日あたりの支給額の計算方法は、以下です。

[参考・引用:全国健康保険協会『出産で会社を休んだとき』]

上計算式中の「標準報酬月額」とは毎月会社から給与として支払われる基本給・各種手当・交通費等を含んだ総額を区分・等級に当てはめた額の事です。地域により区分や等級が異なるため自分がどれにあてはまるのか確認が必要になります。

仮に標準報酬月額が25万円だった場合、上記の式に当てはめると、

25万円÷30日×2/3=約5,555円

という計算になります。ここで出た約5,555円は1日分の支給額なので、これを支給対象期間に当てはめれば総額を算出することができます。

5,555×98日(あてはまる支給対象期間)=544,390円

 

出産手当金の申請から受取るまでの流れ

出産手当金の申請をしてから受取るまでの流れは以下のようになります。

勤務先に受給資格があるかどうかを確認

保険加入期間等の理由により受給資格がない場合もあるので、まず勤務先の担当者に自分に受給資格があるかないかを確認しましょう。

 

勤務先の担当者より申請書をもらう

確認が取れたら、勤務先の担当者より「健康保険出産手当金支給申請書」を受けとります。全国健康保険協会のウェブページよりダウンロードすることも可能です。[全国健康保険協会『健康保険出産手当金支給申請書』

 

出産する病院にて医師記入欄に必要事項を記入してもらう

健康保険出産手当金支給申請書には医師または助産師が記入する欄があります。そこに必要事項を記入してもらいましょう。

 

産休後に勤務先に申請書を提出

産休が終わったら勤務先の担当に申請書を提出し、勤務先担当が記入する項目に必要事項を記入してもらいます。そしてそのまま預けて申請は完了です。

 

出産手当金受取り

申請を出したら、すぐに受け取れるわけではありません。通常申請してから2週間、長くても2ヶ月後には指定の銀行口座に一括で支給されます。

 

出産手当金の注意点

資格失踪後の出産手当金について

出産手当金は、勤務先が加入している健康保険料を支払っていることが受取条件なため、妊娠中に被保険者が資格喪失をしてしまうと出産手当金が受け取れない場合があります。退職日等資格喪失日の前日までに1年以上継続しての被保険者期間があり、資格喪失日前日に、出産手当金を受給しているか、もしくは受けられる状態であれば支給を受けることができます。

 

出産手当金を上手に活用して安心の子育てを

以上が出産手当金についてです。まだまだ産休・育休中に給与を支払ってくれる企業は少ないため、産休・育休により収入が途絶えるお母さんにとっては非常にありがたい制度です。ぜひ上手に活用し安心した出産・子育てにしましょう。

 

ライタープロフィール

 EL-LAB編集部

金融、経営コンサル、人材紹介、WEBメディア業界出身者が集まり、キャリアチェンジ(起業マニュアル/転職マニュアル)、ワークライフ(仕事人生の悩み)、マネーライフ(お金と人生の悩み)というテーマを軸に、各々の専門分野に特化した有益で信頼性の高い情報を発信。